2022−23シーズンに向けて、10日にプレミアリーグの移籍市場が幕を開けた。各クラブは、移籍が確定した選手を新戦力として正式に登録することが可能となる。


 常に進化を続けるプレミアリーグで戦うために、すべてのクラブにとって補強は必要不可欠だ。優勝、トップ4入り、残留……。それぞれの目標に向けて、各クラブは締め切りである9月1日のイギリス時間23時までに全力で戦力強化に臨む。


 巨額が動く大型トランスファーに話題は集中しがちだが、イギリスメディア『ミラー』はイングリッシュ・フットボールリーグ(EFL ※イングランド2部から4部に相当)から、今夏にプレミアリーグへとステップアップする可能性が高い6選手を紹介。いずれもビッグクラブが注目する実力者たちだ。


[写真]=Getty Images


◆■MFルイス・オブライエン(ハダースフィールド/イングランド)


 アカデミーからハダースフィールドに所属する23歳のミッドフィルダー。2018−19シーズンに当時EFLリーグ1(イングランド3部)のブラッドフォードに期限付き移籍し、翌シーズンから“テリアーズ”のレギュラーに定着すると、2019−20シーズンのクラブ年間最優秀選手に選ばれた。ルイス・オブライエンは、子どもの頃からハダースフィールドのファンだったことを公言。2021年9月に2025年までの新契約へとサインしているが、プレーオフの末に惜しくもプレミア昇格を逃したクラブを今夏に離れ、トップリーグに加わることが確実視されている。


 オブライエンはウェストハム、サウサンプトン、リーズからの興味が報じられているが、『ミラー』が挙げる有力な移籍先はクリスタル・パレス。「チェルシーからのローン加入ながら、クラブ年間MVPに選ばれたイングランド代表MFコナー・ギャラガーの後任に相応しいのでは?」と推測している。


◆■FWベン・ブレアトン(ブラックバーン/チリ代表)


 2017年にU−19イングランド代表としてU−19欧州選手権に出場したベン・ブレアトンは、同代表の優勝に貢献し、大会得点王にも輝いた。イングランド生まれだが母親がチリ人のため、両国の代表を選択することが可能だった23歳のストライカーは、2021年夏にチリ代表を選択。同年のコパ・アメリカにも出場を果たした。クラブレベルではマンチェスター・Uとストークのアカデミーを経て、2015年にノッティンガム・フォレストの下部組織へと加入。2018年にブラックバーンに期限付き移籍で加わり、翌シーズンに完全移籍を果たした。


 2021−22シーズンはEFLチャンピオンシップ(イングランド2部)でクラブ総得点の37パーセントにあたる22ゴールをマーク。ブレアトンが、プレミアリーグのクラブが送る熱視線から逃れることは不可能だった。『ミラー』は適した移籍先として、EFLの才能に投資することを恐れないブライトンの名前を挙げている。


◆■MFサンデル・ベルゲ(シェフィールド・U/ノルウェー代表)


 2019−20シーズンのプレミアリーグで大健闘を見せていたシェフィールド・Uは、同シーズンの冬の移籍市場でベルギーのヘンクからサンデル・ベルゲを獲得した。移籍金は当時クラブ史上最高額となる2,200万ポンド(当時約31億円)で、契約期間は4年半。2020−21シーズンは負傷で長期離脱を強いられている間にチームの降格が決まってしまったが、今シーズンはEFLチャンピオンシップで5位に入った“ブレイズ”の原動力に。プレーオフ準決勝で敗れてプレミア昇格こそ逃したものの、ベルゲには高い評価が下されている。


 2021年夏はアーセナルやリヴァプール、ナポリなどから興味が寄せられていたベルゲに相応しいチームとして『ミラー』が挙げるのはアストン・ヴィラ。24歳のミッドフィルダーがアストン・ヴィラの中盤に厚みを加えるだろうと分析している。


◆■GKリー・ニコルズ(ハダースフィールド/イングランド)


 2021−22シーズン、リー・ニコルズはEFLチャンピオンシップの18試合でクリーンシートを達成し、ハダースフィールドのプレーオフ進出の立役者となった。果たして、30歳を目前にしてプレミアリーグの舞台に初めて立つことはできるだろうか。


 ニコルズはウィガンの下部組織出身で、同クラブがプレミアリーグで戦っていた2010年にトップチームへと昇格。しかしプレミアリーグでは2度ベンチに座っただけに終わった。2016年からMKドンズで5年間プレーし、2021年夏にハダースフィールドへと加入。第2節フルアム戦で5失点を喫した元U−20イングランド代表GKライアン・スコフィールドからポジションを奪うと、最後までその座を明け渡さなかった。プレミア昇格は逃したものの、ニコルズは2021−22シーズンのEFLチャンピオンシップ年間ベストイレブンに選出。プライベートでは栄養士のナターシャさんと結婚したばかりだ。


『ミラー』はニコルズの次なる挑戦の場として、イングランド代表GKフレイザー・フォースターのトッテナム移籍が決まったサウサンプトンを推薦している。


◆■DFジェド・スペンス(ミドルスブラ/U−21イングランド代表)


 ジェド・スペンスは、2021−22シーズンにノッティンガム・フォレストの24年ぶりとなるプレミア復帰に大きく貢献した。U−21イングランド代表でもウイングバックとして活躍しているスペンスは、2021−22シーズンのFAカップでアーセナルとレスターを相手にエネルギッシュなプレーを披露し、チームの勝利を呼び込んだ。ノッティンガム・フォレストへの期限付き移籍期間が終了し、すでに所属元であるミドルスブラの選手に戻っているが、新シーズンをEFLチャンピオンシップで過ごすことは考えづらい。プレーオフ決勝のハダースフィールド戦での好プレーも目を引いたスペンスは、2020年1月から所属するミドルスブラを離れる可能性が高いだろう。


 アーセナルやマンチェスター・U、ニューカッスルに加え、国外のクラブからも注目を集めているスペンス。多くのクラブが獲得に名乗りを上げているが、ポールポジションに立っているのはトッテナムだと見られている。


◆■MFスコット・トワイン(MKドンズ/イングランド)


 2021−22シーズンのEFLリーグ1年間最優秀選手。スウィンドンでキャリアをスタートさせたスコット・トワインは、2020−21シーズンの後半にEFLリーグ1を戦う同クラブでレギュラーの座を獲得すると、2021年夏に同じカテゴリーのMKドンズに完全移籍で加わり、開幕戦からピッチに立ち続けた。2021−22シーズンは、レギュラーシーズンの最終節プリマス戦で決めた4ゴールを含め、20ゴール13アシストと大活躍。MKドンズは3位に入るも、プレーオフ準決勝でウィコムに敗れ、EFLチャンピオンシップへの昇格を逃した。


 プレースキッカーとしても高い評価を受けるトワインは、今年7月に23歳の誕生日を迎える。プレミアリーグの複数クラブが興味を持っていると伝えられているなか、『ミラー』が相応しいチームとして名前を挙げたのはブレントフォード。下部リーグから才能ある選手を引き抜くことに長けているトーマス・フランク監督のチームに、3部リーグのMVPが加われば興味深いと伝えている。


(記事/Footmedia)