女子EURO2022が7月6日に開幕する。当初は2021年夏に開催される予定だったが、新型コロナウイルスの影響で男子のEUROが2020年から2021年に延期。これを受けて女子EUROの開催も1年後に変更されていた。

 

 6日にマンチェスター・Uの本拠地『オールド・トラッフォード』で行われる開幕戦のイングランド対オーストリアを皮切りに、イングランドの10会場で繰り広げられる熱戦は、31日に『ウェンブリー・スタジアム』での決勝で幕を閉じる。

 

 チケットの売れ行きは非常に好調。1日のUEFAの発表によれば、既に大会記録を上回る50万枚以上が売れており、前回大会の2倍を超えているという。世界99カ国の人がチケットを入手済みとのことで、参加国以外のファンも大会を待ち望んでいるようだ。

 

 イギリスメディア『BBC』は今大会で注目すべき選手5人を紹介している。


[写真]=Getty Images

※カッコ内は(代表チーム/年齢/所属クラブ)


◆■アレクシア・プテリャス(スペイン/28歳/バルセロナ)



 

 バロンドールに加えて、FIFAとUEFAの年間最優秀選手と、2021年の個人賞を総なめにした“スペインの心臓部”。2020−21シーズンにはバルセロナをクラブ史上初となる女子チャンピオンズリーグ(WCL)王者に導いたアレクシア・プテリャス。攻撃的MFというポジションながら抜群の得点力も誇る、相手にとっては厄介な選手だ。1日に行われたイタリアとの親善試合で、女子選手としてスペイン代表史上初となる100キャップの節目を迎えたプテリャス。BBCはバルセロナの元監督、ルイス・コルテス氏の「いつも選手たちに言っていた。どうしたら良いか分からない時は、アレクシアにボールを渡すようにと。彼女はいつだって最善の決断を下すことができるからね」というコメントを紹介。ピッチ上で指揮を執るプテリャスは、名実共にスペインの中心選手だ。

 


◆■アーダ・ヘーゲルベルグ(ノルウェー/26歳/リヨン)

 

 ノルウェー代表に頼もしい選手が帰って来た。2018年に創設された女子部門のバロンドール第1回目の受賞者となったアーダ・ヘーゲルベルグ。16歳でノルウェー代表デビューを飾り、18歳でEURO2013の準優勝に貢献した。しかしノルウェー・サッカー協会の女子チームへの扱いを不服とし、EURO2017の後で代表チームから離れることを宣言。2019年のワールドカップの際には、参加を拒否して話題となった。今年4月のワールドカップ予選コソボ戦で5年ぶりに代表チームに復帰したヘーゲルベルグは、いきなりハットトリックを達成。万全の状態で今大会に臨むことができそうだ。2014年に加入した強豪リヨンでは、これまでにWCL制覇6回、リーグ優勝7回とビッグタイトルを獲得し続けているヘーゲルベルグ。他国にとって同選手の代表復帰が脅威であることは間違いないだろう。

 


◆■フィビアンネ・ミーデマ(オランダ/25歳/アーセナル)

 

 自国開催となった前回大会でオランダを初優勝に導いたアーセナルのストライカーは、大会期間中に26歳の誕生日を迎える。EURO2017では決勝デンマーク戦での2得点を含め、計4ゴールを記録して大会制覇に貢献したフィビアンネ・ミーデマ。オランダの歴代最多得点記録を持つFWは、2019年のワールドカップでは決勝でアメリカに敗れて準優勝。昨年夏に開催された東京五輪ではベスト8でアメリカにPK戦の末に敗れたものの、ミーデマ自身は五輪最多記録を更新する10得点をマークした。ヘーレンフェーン所属時代の2011年にエールディビジ史上最年少となる15歳でデビューを飾った早熟のFW。2017年にアーセナルに加入するまでの3年間はバイエルンでプレーをし、2度のリーグ制覇に貢献した。アーセナルのヨナス・エイデヴァル監督はインテリジェンスとテクニックを兼ね備えたワールドクラスのFWの強みは「爆発力と強さ。そのコンビネーションが相手を苦しませている」と分析している。

 


◆■ペルニレ・ハーダー(デンマーク/29歳/チェルシー)

 

 デンマーク代表の顔と言って良いだろう。同国女子選手の年間最優秀選手賞を2020年まで6年連続で受賞したペルニレ・ハーダーは、前回大会ではキャプテンとしてデンマークを準優勝に導いた。16歳からフル代表でプレーをし、デビュー戦となった2009年10月ジョージア戦でハットトリックを達成。これまで134試合68得点をマークし、同国の歴代最多得点者として名前が刻まれている。クラブでもゴールを量産し続けてきた点取り屋。スウェーデンのリンシェーピングでは5年間で109試合85得点。2017年1月にドイツの強豪ヴォルフスブルクに加入し、公式戦113試合で103得点を記録。2020年にチェルシーへ移籍するまでの全4シーズンでリーグ&ポカールの二冠を達成した。2017−18、2019−20はWCL決勝に進んでいずれもリヨンに敗れたが、ハーダー自身は2度ともUEFAの年間最優秀選手に選ばれている。2020年に女子史上最高額の移籍金でヴォルフスブルクからチェルシーに加入後も、トロフィーを重ねるハーダー。ここまで2年連続で女子スーパーリーグとFA杯を制覇。2020−21シーズンはリーグ・カップも獲得し、WCLでは準優勝を果たしている。

 


◆■ローレン・ヘンプ(イングランド/21歳/マンチェスター・C)

 

 過去4回もPFA年間最優秀選手に選出されているマンチェスター・Cのウインガー。21歳の若さで直近2シーズンは女子スーパーリーグの年間ベストイレブンにも選ばれている。ノリッジ、ブリストル・シティを経て2018年にマンチェスター・Cに加入し、同年夏には女子U−20ワールドカップで3位となったローレン・ヘンプ。2021−22シーズンは公式戦でクラブ最多の21得点をマークした。19歳でフル代表デビューを果たし、昨年夏にはイギリス代表として東京五輪にも参加。日本戦も含めて3試合に先発出場し、ベスト8入りに貢献している。イングランド代表のチームメイトで、チェルシーに所属するDFミリー・ブライトは「彼女のスピードはどんなDFにとっても1対1で対戦するのは恐怖。できるだけ彼女にボールを渡したい」と同僚としてのヘンプに期待を寄せている。


(記事/Footmedia)