ヴァンフォーレ甲府 攻撃面の“形”に改善の兆し


【プラス材料】

 甲府というクラブの強みは、良くも悪くも“修羅場慣れ”をしているところ。勝利から遠ざかっていても、チーム内の空気が極端に悪くなる、自滅するという心配はない。


 リーグ前節も、鹿島に対して「0−3」という結果は別にして一定のチャンスを作り、後半はシュートも9本放った。もちろん質の不足はあるが、カウンターまで持って行くスムーズさ、攻撃にユニットの連携といった“形”は改善が見て取れる。


 とにもかくにもゴール、勝利という結果をもぎ取って、負の重圧を自力で解消するしかない。幸いにしてこれだけ勝ち点獲得に苦しんでもチームはまだ15位と残留圏内に踏みとどまっている。リーグ戦は残り15試合だが、J1最少規模の人件費で4年連続の残留を勝ち取ってきたクラブの“地力”が出る時期だ。


【マイナス材料】

 マイナス材料はほぼ2カ月に渡って変わっていない。前節の鹿島戦も0−3で落としたため、リーグ戦は10試合勝ちなし。6試合連続無得点(天皇杯も含めると7試合)という状態だ。ウイルソン、ドゥドゥは第19節を終えて1得点ずつにとどまっている。ゴール前にボールを運ぶことはできているものの、重圧が彼らからゴール前の落ち着きを奪い、更に重圧を呼ぶという悪循環がある。


 少なくともG大阪戦の時点で戦力的なプラスアルファは無さそう。6月に加入したFWジュニオール・Bは7月22日の練習試合で負傷し、契約を切られる見込みだ。


 加えて所属選手が知人に対する暴行容疑で逮捕され、拘留されるという不祥事が7月28日に発表されている。こういった負の重圧を跳ね返すことは容易でない。


文:大島和人


ガンバ大阪 “大阪ダービー”を制した勢いを持続できるか


【プラス材料】

 首位のC大阪をホームスタジアムに迎えての“大阪ダービー”を逆転勝ちで制して(3−1)、リーグでの連敗を2で止めたG大阪。これでC大阪との勝ち点差は6に。C大阪が1試合多く戦っていることを踏まえても、タイトルを射程圏内に捉えている状況だ。いや、それを確実に手繰り寄せていくためにも、これ以上取りこぼしは許されない。磐田や清水に完敗を喫したように、下位で苦しむ甲府相手に同じ轍を踏まないよう試合の入りから集中したい。


 注目はC大阪戦で加入後初ゴールを挙げたFWファン・ウィジョ。同試合ではゴールはもちろんのこと、前線で体を張ったプレーも目に留まったが、それによって枚数をかけた分厚い攻撃ができるようになったことも大量得点につながっている。そこは今節もキーになるはずだ。


【マイナス材料】

 ここまでG大阪がJ1リーグ戦で喫した黒星は4つ。4連敗していた広島、5戦白星のなかった磐田、鹿島、13位に低迷していた清水に敗れている。鹿島戦に関しては上位決戦となったものの、他の3つの黒星はいずれも決して好調とは思えないチームに敗れた、いわゆる“取りこぼし”の試合。しかも4試合とも先制された流れを覆せずに、そのまま黒星を喫している。となれば、今節、リーグ戦10試合白星のない甲府との一戦が、G大阪にとってはいかに難しい相手であるかが想像できる。今季の開幕戦で対戦し1−1の引き分けに終わっていること、これまでアウェイでの甲府戦は常に苦しい戦いを強いられてきたことを踏まえると、尚更だ。


 もっとも、集中した入りから先制する流れに持ち込めれば、圧倒できる展開も十分に考えられる。要は隙のない戦いが求められる一戦になるだろう。


文:totoONE編集部