7月30日、小学4年生から6年生を対象とするフットサル大会「EXILE CUP」の北信越大会が、富山県総合運動公園陸上競技場で行われた。2010年にスタートした「EXILE CUP」は、今年で8回目の開催。優勝チームのみに与えられる全国大会への切符を懸けて、石川、富山、新潟、福井、長野から全24チームが集結した。


 開会式にはDEEPのRYOさん、YUICHIROさん、TAKAさん、DreamのAyaさんが登場し、それぞれが大会に臨む選手たちに熱いエールを送った。その後、EXILE CUP恒例の「EXダンス体操」でウォーミングアップ。和やかな雰囲気の中、これからはじまる試合に向けて体をほぐした。



 大会は6チームずつ、AからDの4つのブロックに分かれての予選リーグからスタート。曇り空の下、照り付ける陽射しもなく、時おり風が通り抜けるなどこの季節にはありがたい天候だった。昨年大会との大きな違いは、どこも力が拮抗していて、飛び抜けたチームが存在しないことだ。大量得点で大差のつく試合は少なかった。ただ、そうした中でも全国への可能性を感じさせるチームがあった。


 AブロックのReiz長岡FC(新潟)は5試合中2試合で2ケタ得点を記録。計2失点と安定した守備で、得失点差は「+31」と全ブロックでも断トツだった。BブロックのVIGORE(富山)、サンライズA(福井)はともに4勝1分けの無敗で予選を通過。VIGOREは前線の強さ、サンライズAは前線の突破力を生かした戦い方が印象的だった。Cブロックのコルポスタ金沢(石川)は5試合トータルでわずか1失点と堅守が光った。Dブロックでは、日本海FCエアレックス(新潟)とアンテロープ塩尻ジュニア(長野)の2チームが落ち着いた試合運びを見せていた。


 大会は各グループ1位、2位、計8チームで争う決勝トーナメントへ進む。組み合わせ抽選会で対戦相手が決まり、試合はここからさらにヒートアップ。そして準々決勝、東北デルソーレフットサルクラブ(長野)はReiz長岡FCに0−3で敗れた。ポストの跳ね返りを押し込まれる形で先制され、前がかりになった背後を突かれて勝敗が決した。コルポスタ金沢はVIGOREに0−1という僅差だったが、惜しくも及ばなかった。


 前線の突破力で勝ち進んできたサンライズAは準決勝でVIGOREを2−0で下して決勝に進出。予選リーグで引き分けた両者だが、決勝トーナメントでの再戦ではサンライズAに軍配が上がった。Reiz長岡FCは日本海FCエアレックスと対戦し、3−0の勝利。試合はReiz長岡FCのペースで進んだものの、日本海FCエアレックスにもチャンスはあった。しかし、クロスバーとポストに嫌われて得点には結びつかず。



 雲の合間から太陽が顔をのぞかせた頃、大会はついに決勝戦を迎えた。対戦カードはReiz長岡FC対サンライズA。この日のベストマッチにふさわしい熱戦が繰り広げられた。先手を取ったのはReiz長岡FC。シュートを相手ゴレイロが弾いたこぼれ球を押し込んで先制に成功する。だが、サンライズAもすぐさま反撃を開始。ドリブルで相手をかわして打ったシュートが見事に決まった。前半終わり際にはReiz長岡FCが追加点を獲得。ゴール前に浮き球のパスを供給すると、ゴレイロがパンチングしたボールがそのままゴールイン。2-1、Reiz長岡FCが1点リードした状態で前半を折り返した。


 後半キックオフからおよそ30秒、CKからサンライズAに同点弾が生まれ、試合は振り出しに戻る。立ち上がりに失点したReiz長岡FCだが、これに動じることなく攻勢を強めていくと、リードを2点に広げた。しかし、サンライズAがCKからネットを揺らして1点差に迫る。それでも、素早い攻守の切り替えを欠かさなかったReiz長岡FCが逃げ切り、優勝を果たした。


 全国大会への切符をつかんだReiz長岡FCの三鍋雅也監督は、「2年連続準優勝だったのでうれしいです。3年目でようやくいける」と話し、「全員で勝っていこうということで、準決勝までは全員同じような出場時間で戦えた。準決勝、決勝まで体力が残っていたことが勝因」と分析した。積極的な仕掛けが光った6年生の松田勇太郎くんは、「相手のディフェンスが厳しかった」と戦いを振り返り、「全国大会で優勝したい。決めるべきところを決められるように、シュートを枠に入れられるように頑張りたい」と意気込みを語った。


 特定の選手に依存しない“総力戦”で北信越の頂点に立ったReiz長岡FC。攻守の切り替えが非常に速く、ボールを奪われてもすぐに奪い返した。また、高い位置で奪ってからのショートカウンターも目立った。そのため、他のチームと比べて相手に押し込まれる時間が短く、二次攻撃、三次攻撃を浴びずに済むことも被決定機が少ない要因だろう。全国大会でも、好ゲームを演じてくれそうだ。


文=野中拓也 写真=江崎浩司