歓喜を止められなかった。「あの時間帯でゴールを決めるというのは、決勝に近付いたということなので」と、ゴールを決めると、ウーゴ・ヴィエイラは猛スピードでゴール裏に走り出した。


 ハモン・ロペスの豪快な一撃で開始11分に先制を許した横浜F・マリノスは、69分に伊藤翔が頭で合わせて同点に追い付く。そして1−1で迎えた118分、松原健からのパスを受けた遠藤渓太がドリブルで右サイドから中央に切り込んで、パスを送る。それを受けたのがウーゴ・ヴィエイラだった。


 相手DFがぴったりとマークに張り付いた状態で、少し大きくなったトラップをうまくコントロールする。そして「ちょっと先に左に動いたら、DFも付いてきたので右に逃げた」と相手DFの逆を突くと、「GKがちょっと前に出ていたのも見えていたのでゴールに流し込みました」。


 延長終了まで残り2分。これ以上ない絶好の場面で、チーム内最多得点数を誇るストライカーがしっかりとゴールに沈めた。


「あの瞬間、みんなで一丸となって戦っていたので、みんなで勝ち取った勝利だったと思います。本当に素晴らしいですね。(同じく延長まで進んだ4回戦の)サンフレッチェ広島戦もだいたいこのぐらいの時間帯で決めたと思うんですけど、ほぼ勝利を勝ち取ったと言っても過言ではないゴールだったと思うので、嬉しい勝利でした」


 次は、トリコロールの一員として初めて立つ決勝の舞台。相手は、今季リーグ戦で一度も勝てていないセレッソ大阪に決まった。「確かに一度も勝ってないけど、勝てると信じている」。苦しい時にいつも助けてくれるストライカーが、チームを優勝に導いてくれるはずだ。