「EA SPORTS FIFA 18 グローバルシリーズプレーオフ」のPS4部門が6月1日にオランダの首都アムステルダムで開幕し、1日目はグループステージの5ラウンドが行われた。「明治安田生命 eJ.LEAGUE(eJリーグ)」を制したかーる選手は、3勝2敗でグループ突破に王手をかけた。オンライン対戦のグローバルランキング上位に入り「ラストチャンスクオリファイアー」として出場権を勝ち取ったナスリ選手は4勝1敗で、2日目の2ラウンドを残して決勝トーナメント進出を決めた。


 かーる選手は海外での試合環境に苦しみ、ラウンド1は2試合合計7−8で競り負けて黒星発進。さらにラウンド2では、過去に世界大会を制した経験を持つHashtag Boras選手(スウェーデン)と当たり、いきなり“憧れ”の強敵との対戦となった。ファーストレグは前半の内に3失点を喫しプレーにも焦りが見え、後半は2点を返した一方でミスから失点もし、2−4で敗戦。セカンドレグも2得点を許して折り返し、後半は主導権を握って最後までゴールを狙うが、反撃は1点のみで2試合合計3−6の完敗。「ずっと(プレー)動画を見てきた選手なので、憧れの対戦だったけど、もうちょっといい試合をしたかったです」と悔しさを滲ませた。


 痛い2連敗スタートとなったが、「普段やっている環境とは違うので、適応するのに時間がかかった」と話したように、徐々に慣れて感を取り戻した。ラウンド3とラウンド4で2連勝と見事な巻き返しで初日敗退を回避し、この日最後のラウンド5ではFUTWIZ Honey Badger選手(ニュージランド)と対戦。ファーストレグで4−4の壮絶な打ち合いを演じ、セカンドレグで後半に2点を挙げると、終了間際に1点を返されたが、その後は冷静なパス回しで相手をかわして勝負あり。2試合合計6−5で3勝目を収めた。「2連敗して、もう諦めかけたけど、なんとか挽回して3勝できたのでよかったです」と喜んだ。


 これで決勝トーナメント進出まであと1勝。2日目に行われる残り2ラウンドのどちらかで勝利すれば突破となるが、かーる選手は改めて気を引き締める。「相手は本当に強いので、どうなるかわからないですけど、頑張りたいです」。グループステージ突破へ、eJリーグ初代王者の意地の見せ所だ。


 ナスリ選手は、名前が「Web11」と表示される原因不明のアクシデントに見舞われたが、強心臓ぶりを発揮し快進撃を見せた。ラウンド1でリーガ・エスパニョーラ公式大会を制したFerperry選手(スペイン)に2試合合計6−4で勝利すると、ラウンド2ではガラタサライのeスポーツチームに所属するTestotier選手(ドイツ)に9−1で圧勝。ラウンド3ではローマのeスポーツチームに所属するDamieFIFA選手(ポーランド)を相手に、ファーストレグを2−3で落としたが、セカンドレグは4−2で制し、逆転勝利を収めた。これには相手選手も「セカンドレグのポゼッションは凄すぎて言葉が出ない。彼のプレースタイルに対応できずに負けてしまった」と称賛するほどだった。


 初めての海外での戦いで、初戦から3連勝。ナスリ選手は18歳ながら、いつもと違う環境の中でも「周りも何言っているかわかんないし、この大会で一番弱いと思っていたので、プレッシャーなくやれました」と、さらりと言ってのけ、「けっこう先制できて、運良くボールを持つチャンスができた感じです」と圧巻のスタートダッシュをあっさりと振り返った。


 だが、ラウンド4ではナスリ選手自身も「多分世界一の選手」と言うNicolas99FC選手(アルゼンチン)と激突。FUTチャンピオンズカップ・バルセロナ大会のPS4王者である実力者を相手に苦戦した。ファーストレグは前半序盤に2点を失い、PK弾で一矢報いるが、後半に3点を追加され、1−5で敗れた。セカンドレグは前半から反撃を狙うが、相手中盤の堅守に阻まれチャンスを作れず。後半は右サイドを中心に攻撃を仕掛け、62分に突破を確実にゴールにつなげて先制するが、終盤に2失点を喫し2試合合計2−7で敗戦。「何もできなかった」と世界の壁を感じたナスリ選手は、「もうわけがわからなかったですね」と苦笑いするしかなかった。


 それでも、最後のラウンド5は昨年の世界大会でPS4ベスト4に入ったMoAubameyang選手(ドイツ)という実力者を2−1、4−3の2連勝で撃破。最終的に4勝1敗という本人も予想外の快進撃で、1日目にして決勝トーナメント進出を決めた。「目標は1勝だったので、突破できると思っていなかったので実感がないです」。FIFA eワールドカップ出場者16名が決まる2日目に向けて、18歳の勢いはまだ続きそうだ。