22日に行われるキリンチャレンジカップ2019のコロンビア代表戦に向けて、日本代表が始動した。


 2019年最初の活動をスタートするにあたって、森保一監督はMF香川真司(ベシクタシュ)や昌子源(トゥールーズ)などロシアW杯で活躍した選手たちを招集。一方で、安西幸輝、畠中槙之輔、鈴木武蔵、鎌田大地の4名が初選出となり、1月に行われたアジアカップのメンバーからは13名が入れ替わった。


 指揮官が進める世代間の融合がさらに進む格好となったが、その他主要国ではどの程度メンバーが入れ替わっているのか。今回は日本を含む15カ国の代表チームを対象に、ロシアW杯メンバーの“生存率”を調査した。なお、調査にあたっては以下のルールを適用する。


《ルール》

◎今年3月の代表戦に向けて発表されたメンバーのうち、ロシアW杯最終登録メンバーの割合を“生存率”として算出する。

◎メンバー発表時の選手たちを対象とし、追加招集や離脱はカウントしない。

◎主要15カ国とは、ベルギー、フランス、ブラジル、クロアチア、イングランド、ポルトガル、ウルグアイ、スペイン、アルゼンチン、コロンビア、スウェーデン、ドイツ、メキシコ、日本、韓国。


 それでは、“生存率”が高い順にランキング形式で紹介しよう。


1位 フランス 生存率:70.8%

ロシアW杯メンバー:17名

→ポール・ポグバ、アントワーヌ・グリーズマンなど


2位:ウルグアイ 生存率:70.4%

ロシアW杯メンバー:19名

→ディエゴ・ゴディン、ルーカス・トレイラなど


3位:ベルギー 生存率:67.9%

ロシアW杯メンバー:19名

→ティボー・クルトワ、エデン・アザールなど


4位:スウェーデン 生存率:66.7%

ロシアW杯メンバー:16名

→ロビン・オルセン、エミル・フォルスベリなど


5位:イングランド 生存率:64.0%

ロシアW杯メンバー:16名

→ハリー・ケイン、ラヒーム・スターリングなど


6位:クロアチア 生存率:61.5%

ロシアW杯メンバー:16名

→ルカ・モドリッチ、イヴァン・ラキティッチなど


7位:ポルトガル 生存率:60.0%

ロシアW杯メンバー:15名

→クリスティアーノ・ロナウド、ペペなど


8位:ドイツ 生存率:56.5%

ロシアW杯メンバー:13名

→マヌエル・ノイアー、トニ・クロースなど


9位:コロンビア 生存率:52.2%

ロシアW杯メンバー:12名

→ハメス・ロドリゲス、ラダメル・ファルカオなど


10位:ブラジル 生存率:47.8%

ロシアW杯メンバー:11名

→アリソン、フィリペ・コウチーニョなど


11位:メキシコ 生存率:43.3%

ロシアW杯メンバー:13名

→ギジェルモ・オチョア、ラウール・ヒメネスなど


12位:韓国 生存率:37.0%

ロシアW杯メンバー:10名

→ソン・フンミン、チョン・ウヨンなど


13位:日本 生存率:34.8%

ロシアW杯メンバー:8名

→乾貴士、柴崎岳など


14位:スペイン 生存率:30.4%

ロシア杯メンバー:7名

→セルヒオ・ラモス、セルヒオ・ブスケツなど


15位:アルゼンチン 生存率:29.0%

ロシアW杯メンバー:9名

→リオネル・メッシ、アンヘル・ディ・マリアなど


 調査の結果、今回、“生存率”が最も高かったのはフランスだった(70.8%)。ディディエ・デシャン監督はロシアW杯で“世界一”に輝いたメンバーの多くを引き続き招集。継続路線を歩んでいる。W杯後に初招集された選手は、タンギ・エンドンベレ(リヨン)など一握り。これからキャリア最盛期を迎える選手が多く、代表入りは狭き門となっている。


 また、2位ウルグアイ(70.4%)から6位クロアチア(61.5%)までの5カ国も、ロシアW杯メンバーを継続して選出している。いずれもW杯でベスト8以上の成績を収めた国であり、当時から指揮官が変わっていない。国際大会で好結果を残した選手たちをチームの核に据えたまま、緩やかな世代交代を図っていることが伺える。


 対照的に、ドラスティックな改革を行っていると言えるのが、アルゼンチン(29.0%)とスペイン(30.4%)の2カ国だ。両国は、今回の調査でワースト1位と2位にランクイン。決勝トーナメント1回戦で敗退したロシアW杯終了後に監督交代を実施し、代表再建のために試行錯誤が行われている最中だ。


 アルゼンチンでは、この半年あまりで2桁を超える選手たちがA代表デビューを果たし、スペインでも、ルイス・エンリケ新体制が始動してから40名を超えるプレーヤーが代表に招集された。幸い、どちらも優秀な人材には事欠かないだけに、今後のサバイバルレースは熾烈を極めるだろう。


 そして、彼らに続いてロシアW杯メンバーの“生存率”が低かったのが日本だった。香川や昌子が森保体制では初招集となる一方、長友佑都(ガラタサライ)、吉田麻也(サウサンプトン)、酒井宏樹(マルセイユ)、原口元気(ハノーファー)、大迫勇也(ブレーメン)など、新体制下でも代表に選出されてきたW杯組の多くが招集外となった。


 選考には選手のコンディションや所属チームの事情、また試合の重要度(公式戦か親善試合か)など様々な要素が絡むため、今後は“生存率”が高まる可能性もある。とはいえ、森保監督が「日本代表のベースをさらに広く、強固にしていけるように、いろいろな選手に厳しい戦いを経験してもらって、将来に生かしていきたい」と抱負を語ったように、今回は多くの選手を競わせて、チーム力をさらに伸ばしていくことを狙いとしたメンバーになったようだ。


 もちろん、“生存率”が高い方が良い、低い方が悪いというものではなく、今回の調査はあくまで代表チームの現在地を示す一つの指標に過ぎない。日本代表としては、アジアカップを終え、森保ジャパンの第2章がスタート。今年6月にはコパ・アメリカ2019という新たな国際大会が控えており、ここからまたどんな変化、進化が見られるのか、引き続き注目していきたい。


(記事/Footmedia)