NASAは1月28日、国際宇宙ステーション(ISS)に接続する民間商用モジュールの提供元として「Axiom Space(アクシオン・スペース)」が選定されたことを発表しました。モジュールの打ち上げは2024年にも開始される予定です。

■アクシオン・スペースでは4つのモジュールを打ち上げ予定

ISSに接続された「アクシオン・セグメント」の想像図(Credit: Axiom Space)

今回のアクシオン・スペースとの提携は、次世代のパートナーシップを検討するNASAのNextSTEP(Next Space Technologies for Exploration Partnerships)にもとづくものです。アクシオンの商用モジュールはISSのノード2モジュール「ハーモニー」(日本実験棟「きぼう」などが接続されている部分)の前方に設けられている共通結合機構(CBM)に接続されることになります。

アクシオンでは複数の結合機構を備えたノードモジュール、地球低軌道での研究・製造活動を実施するためのモジュール、クルーが生活する居住モジュール、そして大型の窓を備えた地球観測設備の合計4つのモジュールの打ち上げを予定しており、これらのモジュールをまとめて「Axiom Segment(アクシオン・セグメント)」と呼称。最初のモジュールは2024年の後半に打ち上げる予定であることが示されています。

商用モジュールはいわゆる宇宙ホテルとしてゲストの滞在に利用されるだけでなく、微小重力環境を利用した新技術の開発や製品の製造、月や火星といった天体における探査装置の試験などにも用いられ、最終的には地上の生活改善に還元されるとアクシオンはアピールしています。

■将来的にはISSから分離して独立稼働も視野に

独立稼働する「アクシオン・ステーション」の想像図(Credit: Axiom Space)

また、アクシオンでは、将来的に組み立てが完了したアクシオン・セグメントをISSから分離し、ソーラーパネルを備えた発電モジュールなどを追加したうえで独立した宇宙ステーション「Axiom Station(アクシオン・ステーション)」として稼働させることも計画しています。これはいずれ避けられないISSの運用終了後を見越してのことで、ノードモジュールや居住モジュールの増設、エアロックや暴露貨物モジュールの追加などが検討されています。

有人月面探査の再開とその先の有人火星探査を見据えるNASAに代わり、地球低軌道を利用する宇宙ステーションや有人/無人宇宙船は、そう遠くないうちに民間主導へと切り替えられていくことになります。

 

Image Credit: Axiom Space
Source: NASA / Axiom Space
文/松村武宏