共同宣言に署名した萩生田光一大臣とジム・ブライデンスタイン長官(ビデオ会議システムにて参加)(Credit: Department of State/Stephen Wheeler)

■アルテミス計画のミッションに日本人宇宙飛行士が参加する可能性

文部科学省の萩生田光一大臣とNASAのジム・ブライデンスタイン長官は2020年7月10日(日本時間)、「月探査協力に関する文部科学省と米航空宇宙局の共同宣言」(JEDI:Joint Exploration Declaration of Intent)に署名しました。

現在NASAでは2024年の有人月面探査再開を目指すアルテミス計画を進めており、日本は昨年2019年10月の時点でこのアルテミス計画に参加することが決定しています。今回の共同宣言では月周回有人拠点「ゲートウェイ」の居住棟建設やゲートウェイへの物資補給、月面のデータの共有、月面探査用の与圧ローバー開発といった、アルテミス計画における日本側の協力内容が具体化されています。

これに加えて、ゲートウェイや月面探査において日本人宇宙飛行士が活動する機会についても今後日米間で調整することが今回合意されています。萩生田大臣は「日本人が史上初めて月面に降り立つことに向けて大きな第一歩を踏み出したものと考えております」とコメントしており、今後の調整次第ではアルテミス計画のもとで宇宙航空研究開発機構(JAXA)の宇宙飛行士が月面に降り立つ機会が得られることになりそうです。

今年で長期滞在開始から20年を迎える国際宇宙ステーション(ISS)のように、NASAによる有人月面探査は一時的なものではなく持続的に行われることが計画されています。また、有人月面探査はゴールではなく、その先には有人火星探査の実現も見据えられています。将来の日本人宇宙飛行士がミッションに参加する機会は、月面探査にとどまらないかもしれません。

月周回有人拠点「ゲートウェイ」に接近するHTV-X(左)を描いた想像図(Credit: JAXA)

 

Image Credit: Department of State/Stephen Wheeler
Source: 文部科学省 / NASA
文/松村武宏