球状星団「NGC 1805」(Credit: ESA/Hubble & NASA, J. Kalirai)

■今日の天体画像:球状星団「NGC 1805」

散りばめられた星々が美しく輝くこちらの天体は、南天の「かじき座」の方向、およそ16万3000光年先にある大マゼラン雲の端近くに位置する球状星団「NGC 1805」です。近紫外線で強く輝く青い星々と、赤色と近赤外線で輝く赤い星々のコントラストが、星団の印象を深めています。

数千個の星々が密集して互いに周回し合っているというNGC 1805では、太陽から最寄りの恒星までの距離と比べて100分の1から1000分の1まで星々が近づくために、その周囲に惑星は形成されていないだろうと考えられています。

通常、球状星団は同じ時期に誕生した星々から構成されるとみられていますが、NGC 1805には年齢が数百万年離れている2つの星々の集団が存在すると考えられています。このような星団を観測することは、恒星がどのように進化するのか、その最期を決定付ける要因は何かを天文学者が理解する上での助けになるといいます。

画像は「ハッブル」宇宙望遠鏡に搭載されている「広視野カメラ3(WFC3)」によって撮影されたもので、「今週の一枚」として2020年9月7日付で公開されています。

 

Image Credit: ESA/Hubble & NASA, J. Kalirai
Source: ESA/Hubble
文/松村武宏