美笹(みささ)深宇宙探査用地上局

美笹新宇宙探査用地上局の54mパラボラアンテナ(Credit: JAXA)

JAXA(宇宙航空研究開発機構)は10月6日、運用開始に向けて準備が進められている長野県佐久市の新しい地上局「美笹(みささ)深宇宙探査用地上局」(以下「美笹局」)において、小惑星探査機「はやぶさ2」への指令信号の送信に成功したことを発表しました。

美笹局で運用される54mパラボラアンテナは2019年に完成し、運用開始に向けた準備が進められています。2019年12月には「はやぶさ2」から送信されたX帯(8GHz帯)の電波を、2020年4月にはKa帯(32GHz帯)の電波を受信することに成功しており、残るは送信機能の確認のみとなっていました。

美笹局から「はやぶさ2」への指令信号の送信は2020年10月5日19時30分〜22時30分にかけて、X帯(7GHz帯)の電波を使って実施されました。今回の送信成功により、美笹局の開発における目標は全て達成されたことになります。

受信に使われる電波のうちKa帯は周波数が高く、X帯と比べてより多くの情報をやりとりできるメリットがあります。これまで日本国内には深宇宙探査機からのKa帯電波を受信できるアンテナが存在せず海外のアンテナを経由していましたが、今後は探査機からのKa帯電波を国内の美笹局で受信できるようになります。

美笹局の本格稼働は2021年4月が予定されており、引き続き「はやぶさ2」を用いた試験運用が続けられるとのことです。

「はやぶさ2」を追尾しながら送信を行う美笹局の54mパラボラアンテナ(Credit: JAXA)

 

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Image Credit: JAXA
Source: JAXA
文/松村武宏