ベンヌの表面に接触した「オシリス・レックス」のサンプル採取装置「TAGSAM」

ベンヌの表面に接触した「オシリス・レックス」のサンプル採取装置「TAGSAM」(Credit: NASA/Goddard/University of Arizona)

NASAは日本時間10月22日、前日に実施された小惑星探査機「OSIRIS-REx(オシリス・レックス)」による小惑星ベンヌからのサンプル採取時の映像を公開しました。映像には採取地点「ナイチンゲール」が間近に迫ってくる様子や、サンプル採取装置「TAGSAM」から噴射された窒素ガスや上昇時のスラスター噴射によって表面の物質が舞い上がっている様子が捉えられています。

この映像は、オシリス・レックスに搭載されているカメラのひとつ「SamCam」によって着陸前後の約5分間に撮影された82枚の画像から作成されました。映像は降下中に高度25mで撮影された画像から始まり、上昇してから約35秒が経った高度13mで撮影された画像で終わっています。

NASAによると、オシリス・レックスはナイチンゲールに設定された目標地点から1m以内の場所に秒速10cmで降下。TAGSAMの先端はベンヌの表面に約6秒間接触していたといいます。その後、オシリス・レックスは秒速40cmで上昇し、ベンヌの表面を離れました。TAGSAMの先端がベンヌの表面に接触した1秒後には表面の物質を舞い上げるための窒素ガスが噴射され、サンプルの多くは最初の3秒以内に採取されたとみられています。

オシリス・レックスのミッションでは、ベンヌの表面から少なくとも60グラムのサンプルを持ち帰ることが計画されています。今回の採取で十分な量のサンプルが得られたと判断された場合、現地時間10月30日にサンプルが回収カプセルに収納されます。もしも十分な量のサンプルが採取できなかったと判断された場合には、ベンヌの赤道付近にあるバックアップの採取地点「オスプレイ」における2回目の採取が2021年1月12日に試みられる予定です。

ベンヌの表面に向けて降下するオシリス・レックスを描いた想像図(Credit: NASA/Goddard/University of Arizona)

 

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Image Credit: NASA/Goddard/University of Arizona
Source: NASA
文/松村武宏