【▲ 楕円銀河「UGC 10143」(Image Credit: credit: NASA, ESA, and W. Harris (McMaster University); Image processing: G. Kober (NASA Goddard/Catholic University of America))】

【▲ 楕円銀河「UGC 10143」(Image Credit: credit: NASA, ESA, and W. Harris (McMaster University); Image processing: G. Kober (NASA Goddard/Catholic University of America))】

こちらの画像、中央左上で輝くぼんやりとした天体は「へび座」の方向にある楕円銀河「UGC 10143」です。

「銀河」と聞くと、私たちが住む天の川銀河やお隣の「アンドロメダ銀河(M31)」のように渦巻腕(渦状腕)を持つ渦巻銀河や棒渦巻銀河の姿を思い浮かべる人も多いかもしれませんが、このUGC 10143のように目立った構造を持たない楕円銀河も数多く存在しています。

画像を公開したアメリカ航空宇宙局(NASA)によると、UGC 10143は約4億8600万光年先にある銀河団「Abell(エイベル)2147」で最大かつ最も明るい銀河です。楕円銀河は銀河団の中心付近にあることが多く、このことは楕円銀河が銀河どうしの合体によって形成される可能性を示唆するといいます。

この画像には、銀河団の中でも最も明るい銀河の球状星団を調査する研究の一環として取得された「ハッブル」宇宙望遠鏡の画像が用いられています。NASAによれば、研究者が天の川銀河の近傍にある銀河の起源と進化をたどる上で、球状星団は助けになるのだといいます。ハッブル宇宙望遠鏡の観測データをもとに、3万5000を超える球状星団の分布・明るさ・金属含有量が調べられたとのことです。

冒頭の画像はハッブル宇宙望遠鏡に搭載されている「掃天観測用高性能カメラ(ACS)」と、以前搭載されていた「広域惑星カメラ2(WFPC2)」、およびハワイの掃天観測システム「パンスターズ(Pan-STARRS)」の画像を使って作成されたもので、NASAから2022年5月13日付で公開されています。画像の色は青色が可視光線の青色光を、赤色がかったオレンジが近赤外光を表しています。

 

Source

Image Credit: credit: NASA, ESA, and W. Harris (McMaster University); Image processing: G. Kober (NASA Goddard/Catholic University of America) NASA - Hubble Captures Giant Elliptical in the Head of the Serpent

文/松村武宏