テラスペース株式会社は2022年5月13日、世界初となる「紙の人工衛星」の開発開始と、同プロジェクトに北越コーポレーション株式会社が参画したことを発表しました。

紙の人工衛星「PAPER-SAT」には、一般的な人工衛星の筐体に採用されているアルミニウムではなく、主な構造体に紙を原料とした「ReCell(リセル)」が使用されます。

ReCellは、北越コーポレーション株式会社が開発したセルロースナノファイバー
(CNF:木質繊維をナノ化したもの)で強化された紙のことで、従来の紙を超える強度と優れた成形性を兼ね揃えています。また、アルミニウムと比較して電波を透過しやすいため、通信用アンテナを衛星内部に搭載するなど、衛星設計の自由度を高めることが可能です。

【▲北越コーポレーション株式会社が開発した「ReCell」(Credit: テラスペース,北越コーポレーション)】

北越コーポレーションは「従来の人工衛星はそのミッションを終えた後、大気圏に突入し、将来的に大気汚染を引き起こす可能性があるとの研究も報告されており、紙であれば大気との摩擦で水蒸気と二酸化炭素になるだけで地球環境汚染は発生しないと言われております。」と、地球に優しい素材であることも述べています。

【▲超小型人工衛星の初号機となる「TATARA-1」 (Credit: テラスペース,北越コーポレーション)】

【▲超小型人工衛星の初号機となる「TATARA-1」に装着された「ReCell」のイメージ (Credit: テラスペース,北越コーポレーション)】

テラスペースは、2025年に「PAPER-SAT」を打ち上げるスケジュールで開発を行っているとし、2023年打ち上げ予定の汎用6U人工衛星初号機「TATARA-1」にReCellのサンプルを搭載して耐久性などの試験を実施するとのことです。

 

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Image Credit: テラスペース テラスペース / 北越コーポレーション(PDF)

sorae編集部