【▲ ULAの「アトラスV」ロケットに搭載されるボーイングの新型宇宙船「スターライナー」。2022年5月4日撮影(Credit: NASA/Frank Michaux)】

【▲ ULAの「アトラスV」ロケットに搭載されるボーイングの新型宇宙船「スターライナー」。2022年5月4日撮影(Credit: NASA/Frank Michaux)】

ボーイングが開発中の新型宇宙船「CST-100 Starliner(スターライナー)」2回目の打ち上げが近付いています。ボーイングとユナイテッドローンチアライアンス(ULA)は5月17日付で、スターライナーを搭載したULAのロケット「アトラスV」の打ち上げ準備完了審査(LRR:Launch Readiness Review)が完了したことを発表しました。

今回アトラスVで打ち上げられるスターライナーは、2回目の無人軌道飛行試験「OFT-2(Orbital Flight Test 2)」ミッションで飛行する機体です。OFT-2の打ち上げは米国東部夏時間2022年5月19日18時54分(日本時間5月20日7時54分)が予定されています。アメリカ宇宙軍の第45気象隊は5月17日の時点で、打ち上げ当日における好天の確率を70パーセントと予報しています。

弾道軌道に投入された無人のスターライナーは、自身のエンジンを使って地球周回軌道に入ります。スターライナーは打ち上げから約24時間後の米国東部夏時間5月20日19時10分(日本時間5月21日8時10分)頃に国際宇宙ステーション(ISS)へドッキングし、5〜10日後に地球へ帰還する予定です。

OFT-2の主な目的は、打ち上げからISSへのドッキングを経て地球に帰還するまでの実証試験を有人飛行に先立ち実施すること。ミッション中にはスターライナーの各種システム、音響・震動のレベル、船内外の負荷などがチェックされます。アメリカ航空宇宙局(NASA)によると、800ポンド(約360kg)以上の物資も実際に搭載されてISSへ運ばれる模様です。

【▲ OFT-2ミッション公式トレーラー】
(Credit: NASA)

スターライナーはスペースXの有人宇宙船「クルードラゴン」とともに、NASAのコマーシャルクループログラム(商業乗員輸送計画)のもとで開発がスタートした有人宇宙船です。2019年12月にはスターライナーの初飛行となる無人軌道飛行試験「OFT」が実施されたものの、ソフトウェアの問題により計画されていた軌道に入ることができず、ISSへの到達を断念して地球に帰還しました。

2回目の無人軌道飛行試験として改めて計画されたOFT-2は2021年8月に打ち上げが予定されていましたが、帰還前に切り離されるサービスモジュールのバルブに問題が見つかり、対策を行うために実施が延期されていました。間もなく開始予定のOFT-2が成功すれば、次は実際に宇宙飛行士が搭乗する有人飛行試験「CFT(Crew Flight Test)」が行われることになります。

 

関連:ボーイング新型宇宙船「スターライナー」ロケットに搭載、5月20日に無人で打ち上げ予定

Source

Image Credit: NASA/Frank Michaux NASA - What You Need to Know about NASA’s Boeing Orbital Flight Test-2 NASA - Televised Prelaunch Briefing Set for NASA’s Boeing Orbital Flight Test-2 Boeing - Starliner/Atlas Proceeding Toward Launch ULA - Atlas V Starliner OFT-2

文/松村武宏

※一部表記に誤りがありましたので修正いたしました。