【▲DEUCEを搭載したブラックブラントIXの打ち上げの模様(Credit: ELA Facebook)】

【▲DEUCEを搭載したブラックブラントIXの打ち上げの模様(Credit: ELA Facebook)】

アメリカ航空宇宙局(NASA)は日本時間2022年7月11日、エクアトリアル・ローンチ・オーストラリア(ELA)が保有・運営するオーストラリアの商業宇宙施設「アーネム宇宙センター」から、科学観測用の弾道飛行ロケット「ブラックブラントIX」の3回目の打ち上げを実施しました。

搭載されていた装置は高度約260kmに運ばれて科学観測を行った後に無事地上へ帰還したことを、NASAやELAが報告しています。

打ち上げに関する情報は以下の通りです。

■ブラックブラントIX(DEUCE: Suborbital Rocket Missions)

打ち上げ日時:日本時間2022年7月11日20時1分【成功】
発射場:アーネム宇宙センター(オーストラリア)
ペイロード:DEUCE

DEUCE(デュース:Dual-channel Extreme Ultraviolet Continuum Experiment )は、7月4日に打ち上げられた「SISTINE(システィーナ)」と同様に、地球から4.37光年先にある恒星「アルファ・ケンタウリA」「同B」をターゲットに、上空から紫外線観測を行う装置です。

【▲参考画像:別のミッションで使用されたDEUCEの画像(Credit: Nicholas Erickson/NASA)】

【▲参考画像:別のミッションで使用されたDEUCEの画像(Credit: Nicholas Erickson/NASA)】

SISTINEは観測に遠紫外線の波長を利用しますが、DEUCEは波長がより短い極端紫外線を利用します。NASAによると、1つの観測装置では広範囲の波長をカバーすることが難しいため、2つの装置はそれぞれ異なる波長の紫外線を利用して観測を実施したとのこと。今後、観測データは1つにまとめられ(※)、生命居住可能な太陽系外惑星の候補を絞り込む上で活用されるとのことです。

なお、NASAがオーストラリアで実施を計画した3つの科学観測ミッションのうち、今回は最後のミッションとなります。一連のミッションでは、アーネム宇宙センターからブラックブラントIXが15日間で3回打ち上げられました。

【▲ SISTINEが科学観測ターゲットの最寄りの恒星「アルファ・ケンタウリA」と「同B」(Credit: ESA/NASA)

【▲ SISTINEと同様に科学観測ターゲットは最寄りの恒星「アルファ・ケンタウリA」と「同B」(Credit: ESA/NASA)】

 

※1つのデータとして処理するため、SISTINEとDEUCEは一部の波長を重複して観測するように調整が行われています。

関連:NASA、最寄りの恒星「アルファ・ケンタウリ」を5分だけ観測する装置を打ち上げ

Source

Image Credit: NASA, ELA NASA - NASA Rockets Launch from Australia to Seek Habitable Star Conditions ELA - ELA successfully launches 3 rockets in 15 days

文/sorae編集部 速報班