明け4歳馬の取捨が難しい

中央競馬の年明けを飾る重賞といえば、もちろん金杯。京都競馬場が整備工事のため、今年の京都金杯は中京競馬場での開催になるが、東の中山金杯は例年通り中山競馬場で開催される。まずは過去データが活用できる中山金杯から、その傾向を探ってみよう。

ハンデ戦ということもあるが、例年、有力馬の絞り込みを難しくさせているのが明け4歳馬の存在だろう。古馬との対戦経験が少ない馬が多く、秋から急成長を遂げる馬もいて、「まだ足りない」なんて甘く見ていると、2019年2着のタニノフランケルのように、人気薄で激走なんてこともありうる。

逆にタイムフライヤー、ストロングタイタン、ブライトエンブレム、ジャスタウェイのように、1、2番人気の上位人気で連対を外してしまうケースも多々あり、明け4歳馬はなかなか厄介な存在なのである。

危険な明け4歳馬は?

過去10年の明け4歳馬全体の成績だが、23頭の出走で1着3回、2着2回、3着2回で勝率が13.0%、連対率は21.7%になる。5歳馬が勝率10.0%、連対率23.3%、6歳馬が勝率7.1%、連対率16.7%だから、明け4歳馬に注目するのは悪くない狙いだろう。ただ、10年中9年で出走があり、そのうち連対馬が出ているのは4年だから、やみくもに狙っていては効率が悪い。

では、どんなタイプの明け4歳馬が狙い目で、どんなタイプが危険なのか。過去データから、読み解いていきたい。まず、圧倒的に分が悪いのが菊花賞出走組。これまで9頭の参戦があり、3番人気以内に4頭、4〜6番人気以内に2頭が支持されていたにもかかわらず、2019年のステイフーリッシュが2着に入っただけで連対率は11.1%。実績から人気になりやすいのだが、菊花賞組は疑ってかかった方がいいだろう。

3歳春の活躍がまだ記憶にあるうえに、菊花賞の敗因を距離と判断してしまうと、どうしても本来の実力よりも高く評価されがちだ。とくに古馬との対戦がない馬だと、判断に迷うのも仕方がないところだが、菊花賞組は基本的には軽視してこそ妙味の存在といえる。

適距離の古馬重賞好走組が狙い目

危険な菊花賞組に対して、狙い目になるタイプはあるだろうか。中山金杯で連対を果たした明け4歳馬5頭はステイフーリッシュ、セダブリランテス、ウインブライト、ヤマカツエース、コスモファントムの5頭だ。7、1、2、3、1番人気と、ステイフーリッシュ以外は中山金杯で上位人気に支持されていた。

5頭の前走レースとその成績はチャレンジカップ3着、アルゼンチン共和国杯3着、福島記念1着、福島記念1着、中日新聞杯2着。連対馬はいずれも前走で古馬相手の重賞に挑み、しっかり結果を残している。ここまでくると、活躍する明け4歳馬の傾向が浮きぼりになってきた印象だ。

強敵相手の、多くの馬にとっては適距離といえない菊花賞を使った疲れもなく、適距離の重賞で古馬を相手に好成績を残してきた明け4歳馬こそが狙い目だろう。菊花賞組を狙うなら、菊花賞11着後にチャレンジカップ3着の成績を残しているステイフーリッシュのように、古馬相手の中距離重賞で好走成績があることがポイントになりそうだ。

京都金杯 中京コース替わりのポイントは?

今年は中京競馬場で行われる京都金杯。芝1600m、ハンデの競走条件は変わらないが、コース形態を考えると、レースは例年と別物と考えた方が無難だろう。レースを予想する前に、傾向の変化をしっかり頭に入れておきたい。

まずは、京都開催の京都金杯で過去5年の平均ラップを見てみよう。34.6−46.8−58.8のラップを刻み、ラストが35.0−11.7。最後の800mの1ハロン平均ラップを並べると12.0−11.8−11.5−11.7となる。

これに対して中京マイルのオープンクラスの過去5年ラップは34.7−46.3−58.1、ラストが35.1−12.1。最後の800mの1ハロン平均ラップは11.8−11.5−11.6−12.1となる。最後の3ハロンの数字だけを見ていると分かりづらいが、残り800mから加速しつつ最後までレースのラップが落ちない京都コースに対し、中京コースは残り800mからのラップが厳しい。さらに京都とは違って直線に坂があるだけに、最後の1ハロンでラップが鈍るのは当然と言えるだろう。

京都コースの勝ち馬5頭の4角位置取りが3、4、9、5、5番手に対し、中京コースは13、2、11、7、7番手(古馬オープン以上)と差し・追い込み馬の活躍が多い理由はこれだろう。もちろん、先行馬を軽視していいコースではないが、例年の京都金杯のように先行馬と差しタイプが活躍するイメージでいると、最後に思わぬ追い込み馬の強襲に悔しい思いをするかもしれない。ゴール前でもつれるイメージを持って予想をすることをお勧めしたい。


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