メダル獲得のチャンスあり

東京オリンピックにイングランド代表で出場するトミー・フリートウッドと、南アフリカ代表で出場するクリスチャン・ベザイデンハウトは、米ツアー未勝利ながらも、欧ツアーでは複数回の優勝実績がある。東京オリンピックではメダル候補だ。

そして、この二人には共通点がある。ショートゲーム巧者であることだ。フリートウッドのアプローチ、ベザイデンハウトのパッティングの特徴について解説する。

イングランド代表トミー・フリートウッド

長髪と髭。ワイルドな風貌が特徴のフリートウッドは30歳。欧ツアーで通算5勝しており、メジャーで優勝争いを繰り広げたこともある(2017年全米オープン4位。2018年全米オープン2位。2019年全米オープン2位)。世界ランキングは現時点で34位(7月18日時点)だ。

フリートウッドはグリーン周りからのアプローチでスコアメイクをするタイプ。SG:アラウンドザグリーンは6位に入っており、下位となっている他の項目をカバーしている。

フリートウッド:今季の米ツアーSG指標,ⒸSPAIA


フリートウッドのフォロースルーは小さめ。これにより、インパクトでゆるみにくく、ライを問わずインパクトを安定させやすくなる。ラフでもフェアウェイでも、グリーンが硬くても速くても、インパクトのゆるみは大敵だ。

フリートウッドは、ミドルアイアンやドライバーでのショットでもフォロースルーを小さく、コンパクトにフィニッシュを収めるスイングをよくする。ゆるまずに振り抜きやすく、打ち出し方向や打ち出し角度、曲がり幅など、球筋をコントロールしやすいのだろう。

南アフリカ代表クリスチャン・ベザイデンハウト

欧ツアーで3勝を挙げている27歳のべザイデンハウトの世界ランクは46位。世界ランク9位(7月18日時点)でメジャー覇者のルイ・ウェストヘーゼンが出場辞退したことで代表入りとなった。

ベザイデンハウトのストロングポイントはパット。SG:アラウンドザグリーンもトップ5に入っているが、パットに着目したい。

ベザイデンハウト:今季の米ツアーSG指標,ⒸSPAIA


パッティンググリップが特徴的で、グリップを挟んで両手の平を合わせるようにグリップしている。パターのグリップ(クラブ)を中心に左右対称だ。右手を左手の下にするスタンダードグリップだと背骨が右に傾くが、こうすることで両肩のラインが水平になり、背骨が傾かず、腕とクラブがスムーズに振り子の運動をしやすくなる。

パッティンググリップは調子によって変える選手が少なくない。ベザイテンハウトも、オリンピックでは両手の平を合わせるようなパッティンググリップから変更している可能性があるが、要注目だ。

霞ヶ関カンツリー倶楽部の歴史に名を刻むか

フリートウッドもベザイデンハウトも2打目以降のクオリティで勝負していくタイプの選手。ゴルフ界はパワーゴルフ化が進んでいるが、東京オリンピックのために改造された、霞ヶ関カンツリー倶楽部・東コースではショートゲーム巧者が輝きを放つかもしれない。

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