ダービー馬を負かすのはダービー上位組のみ

9月26日(日)に中京競馬場で神戸新聞杯(GⅡ)が行われる。言わずと知れた菊花賞への最重要トライアルで、春の実績馬は大抵ここを使う。今年もダービー馬シャフリヤール、皐月賞・ダービーともに3着のステラヴェローチェがここから始動する。この2頭に肉薄出来る馬はいるのか、ダービーでの成績とこのレースの関連度合い、そして馬券になる上がり馬の条件を調べてみた。


過去20年神戸新聞杯ダービー組成績,ⒸSPAIA


ダービー馬が神戸新聞杯でも強い、という文言は周知の事実。まずは過去20年、同年のダービーにも出走していた101頭について、ダービーでの着順別成績を細かく調査した。

ダービー馬は【8-2-1-0】で勝率72.7%。出走するならば絶対買わないといけない。負けた例が3回あり、ダービー馬に先着した馬は4頭。その内2頭がダービー2着、1頭がダービー3着、残りの1頭はダービーこそ7着敗退も、皐月賞2着馬で札幌記念を勝利していたサクラプレジデント。実績なしでは逆転できない構造になっている。但しダービー2着馬は【5-3-1-4】、3着馬は【1-4-0-2】と馬券外に飛ぶことがあるため、こちらに全幅の信頼を置くことは出来ない。

ダービー4、5着組が【3-2-1-5】。馬券内6頭の内、GⅠ連対歴が無かったのは2018年2着のエタリオウのみと、巻き返しにおいても実績が物を言うのが当レースの特徴で、ダービー下位組は紐までに留めておくのが良いと考えられる。


条件戦で底を見せると厳しい

過去20年神戸新聞杯非ダービー組成績,ⒸSPAIA


ではダービーに出ていなかった馬の成績はどうなっているのか、過去20年のダービー不出走馬の前走クラス別成績を調べた。ダービーを走らずに宝塚記念に出た馬が3着1回、ラジオNIKKEI賞からの馬券絡みが6回、3勝クラスからが1勝、3着1回あるが、今年はそれらを使った馬の登録は無い。

そこで前走・下級条件戦組を掘り下げて調査。前走2勝クラスの馬は【0-4-4-60】と勝ち星無し。複勝率11.8%、複勝回収率40%と不振で、ダービー上位組に力の差を見せつけられる格好になっている。神戸新聞杯で好走した8頭は前走で連対しており、底を見せていないことが好走の絶対条件になっている。前走1勝クラスからの好走は昨年のロバートソンキーのみで、こちらも前走は連対している。条件戦は勝った、もしくはすぐ勝てるレベルの馬でないとここでの好走は無いため、今年もバッサリ切れる馬が数頭現れそうだ。

キングストンボーイが当てはまるダービー不出走かつ前走GⅡ組は【1-0-0-8】、セファーラジエルが該当するダービー不出走かつ前走オープン、リステッド組は【0-0-2-14】。一昨年ワールドプレミアが若葉S以来の実戦ながら好走し飛躍したように、キングストンボーイやセファーラジエルもここで好走できれば今後も重賞での活躍が見込める。ただ数値上は厳しいデータが待っているため取捨は慎重に行いたい。


ダービー馬優位は揺るがず、相手もダービー組から

◎シャフリヤール
先述のようにダービー馬は過去20年【8-2-1-0】、一方ダービー3着馬は【1-4-0-2】。春の牡馬3歳重賞の中で毎日杯のみ破格の時計が出ており、「速い」馬であることは証明出来たはず。その時の実力通りに走ることが出来れば、ここでつまずくとは思えない。勝つこと前提の買い方をしたい。

◯ステラヴェローチェ
先述のダービー3着のデータに該当。ダービーは後方からよく伸びるも上がりのタイムはシャフリヤールと同じ。マイル重賞勝ち馬であるため距離を気にしながら乗った印象が強く、距離不安が解消された点で前進は見込めるものの、晴れ予報、直線長め、Bコース替わりで荒れた部分がなくなる等、馬場がディープ産駒向き。ただシャフリヤール以外との実力差を考えるとこちらも外すことは出来ない。

▲ワンダフルタウン
急仕上げの青葉賞を勝てる点で能力は確かなのだが、青葉賞の時計自体はかなり遅く、速い上がりの勝負だと見劣りする。少頭数で逃げ候補がいない今回は2019年のようなスローの末脚勝負になる可能性が高く、逆転は厳しい。しかし春と比較して状態面で上積み見込める今回は3着ならある。

消キングストンボーイ
権利取りのためにしっかり仕上げた青葉賞は距離適性の差が出た2着。青葉賞3着馬はセントライト記念で大敗しておりレースレベルは高くなかった。距離がやや長い上、想定3番人気は明らかなルメール人気。

消レッドジェネシス
京都新聞杯上位組が次走以降振るわずレースレベルは低かった。ダービーの際も末脚で上位組に劣っており着差以上に力の差がある。位置取りの差でワンダフルタウンに及ばないと考え、消し。

消セファーラジエル
前走白百合Sは圧勝とはいえ時計は平凡。負かした馬も自己条件突破すら怪しいレベル。すみれSの内容から2200mへの距離延長も不安で、いきなりの重賞は荷が重いか。

ダービー上位組の安定さ、そしてダービー下位組、条件馬の不安さが目立つ調査結果になった。馬連では配当が低すぎるため、ダービー大敗から巻き返せそうな馬を何とか1頭ひねりだした3頭の◎→◯→▲の三連単1点できっちり決めたい。(文:福山)

神戸新聞杯 予想印
◎シャフリヤール
◯ステラヴェローチェ
▲ワンダフルタウン

ライタープロフィール
京都大学競馬研究会
今年で25周年を迎える、京都大学の競馬サークル。馬主や競馬評論家など多くの競馬関係者を輩出した実績を持つ。また書籍やGⅠ予想ブログ等も執筆。回収率100%超えを目指す本格派が揃う。



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