1998年長野冬季五輪で正式競技に

東京五輪でデビューした若者に人気のスケートボードとサーフィンは日本勢がメダルを量産し、大旋風を巻き起こした。

米国発祥のボード競技は、冬季五輪のスノーボードも含めて「横乗り系スポーツ」と呼ばれ、日本国内でも連携して大会やイベントが開かれるなど、選手同士の交流や相乗効果を高める一体感も顕著だ。

1998年長野冬季五輪から正式競技に採用されたスノーボードのルーツはもともとスケボーやサーフィンといわれる。若者文化やエンタメの要素も取り入れて競技として発展し、2022年北京冬季五輪でも日本勢にメダルの期待が高まっている。

データ専門会社は鬼塚雅ら日本勢金3個と予想

スポーツデータの分析、提供を行う専門会社、グレースノート(本社・米国)が開幕1年前に発表した北京冬季五輪のメダル予測によると、日本の金メダルはスピードスケート女子500メートルの小平奈緒(相沢病院)と女子団体追い抜き、スノーボード女子ビッグエアの鬼塚雅(星野リゾート)の計3個。

ビッグエアは巨大なキッカーでのエアトリックの高さや難易度、完成度を競い合うスリリングな種目で、22歳の鬼塚はトッププロが集う冬季Xゲームでも表彰台に常連の逸材だ。

2021年3月の世界選手権(米コロラド州アスペン)ではビッグエア決勝で銅メダルを獲得し、この種目で日本勢の表彰台は男女通じて初めての快挙を達成。鬼塚はいずれもスロープスタイルで獲得した2015年大会の金メダル、2017年大会の銅メダルに続くメダルを手にした。

決め手となった大技は、逆スタンスから斜め軸の縦2回転、横3回転半技「キャブダブルコーク1260」。8位で失意に沈んだ2018年平昌冬季五輪から復活を遂げている。

HP断トツの金メダル候補は戸塚優斗

スノーボードの男子ハーフパイプ(HP)で2021年3月の世界選手権を初制覇した20歳の戸塚優斗(ヨネックス)の急成長ぶりも見逃せない。

16歳で初出場した2018年平昌冬季五輪は決勝で転倒して11位。しかし平昌後に大きく成長し、ワールドカップ(W杯)と世界最高峰のプロ大会、冬季Xゲームも制した。今や断トツの金メダル候補といえるだろう。

特別仕様のボード「戸塚スペシャルモデル」も完成。世界選手権で4連覇を狙ったスコット・ジェームズ(オーストラリア)を圧倒し、絶対王者との立場逆転を印象付けた。

圧巻は縦2回転、横4回転技「ダブルコーク1440」。逆向きで踏み切る「バックサイド」の回転技も難なく決める。昨季のW杯2戦2勝で、2季ぶり3度目の種目別優勝を果たし、北京五輪を前に「戸塚時代」が到来している。

夏冬五輪の「二刀流」平野歩夢も参戦

東京五輪のスケートボード代表で夏冬両五輪出場を果たした22歳の二刀流、平野歩夢(TOKIOインカラミ)も実績は十分。3大会連続メダルを目指し、北京冬季五輪へ既にスノーボードの練習を再開している。

スロープスタイルの女子で平昌冬季五輪代表の岩渕麗楽(バートン)もW杯で初優勝するなど実力を伸ばしている。

2014年ソチ冬季五輪パラレル大回転銀メダリストで37歳のベテラン竹内智香(広島ガス)は現役続行のため卵子の凍結保存に踏み切ったことを公表。出産の時期に悩む女性たちの道しるべになればと、新たな挑戦に注目が集まっている。

冬季ユース五輪でもスノボ「金」ラッシュ

2020年1月に行われた原則15〜18歳が対象の第3回冬季ユース五輪(スイス)でもメダルラッシュとなったのは金4個のスノーボード陣だった。

HPは男子の平野流佳(ムラサキスポーツ)、女子の小野光希(スノーヴァ溝の口―R246)が優勝し、ビッグエアでは男子の木俣椋真(ヤマゼンロックザキッズ)、女子の浅沼妃莉(ムラサキスポーツ北海道)が制した。彼らも順調に成長している。

平野流は冬季Xゲームでも初出場で3位に入り、実力をアピールした。既にワールドカップ(W杯)でも実績を残している世界ジュニア王者の木俣も北京五輪を見据える。

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