2億円突破の稲見萌寧

日本女子ツアーの賞金女王レースでトップを快走しているのは今季(2020-2021)8勝を挙げている稲見萌寧。残りは7戦となり、賞金ランキング2位の小祝さくらに3千万円以上差をつけている稲見が圧倒的に有利な状況だ。しかし、小祝や賞金ランキング3位の西村優菜にもまだチャンスが残されている。

日本女子ツアー賞金ランキングトップ3(10月10日時点)

賞金女王のために欠場予定の試合に出場した小祝さくら

小祝さくらは2018年の開幕戦から連続出場を続けている。海外メジャーに出場資格があっても、同時期の日本ツアーへの出場を選択したのは、賞金女王になるため。9月8日〜10日に開催されたスタンレーレディスは欠場予定だったが、一転して出場。稲見との差を縮めるための判断だった。

8月にNEC軽井沢とCAT Ladiesで2連勝した後は、調子を落としてしまう。しかし、スタンレーレディスでは、最終日を首位タイで迎えており、復調の気配を感じさせた(結果24位タイ)。

2018年の賞金ランキングは8位、2019年も8位。黄金世代初の賞金女王に向けてラストスパートをかける。

好調を維持している西村優菜

ここへきて最も安定感のあるプレーをしているのが西村だ。直近5試合が、6位タイ、優勝、優勝、4位、5位タイ。

3週連続優勝をかけて戦った日本女子オープンでは、3日目終了時点まで優勝争いに加わっていながら、最終日は7番ボギー、8番ボギー、9番ダブルボギーとなるなど前半は5オーバー。この時点で優勝は難しくなり、後半もこのままズルズルと行ってもおかしくない展開だったが、そこから持ち直し後半は1アンダーでまとめた。

ナショナルチームでアマチュア時代の西村を指導したガレス・ジョーンズ氏は、西村のことを「私が会ったことのあるアスリートの中でも最も賢い選手の一人だと思う」と評している。日本女子オープン最終日の後半で見せた、調子が悪い時に冷静に現状を整理して打開策を見つける力。この、立て直す力を西村はつけ、安定感につなげているのではないだろうか。

西村が賞金女王となれば、上田桃子の記録を更新して史上最年少賞金女王となる。

賞金総額2億以上の大会が2試合残る

今季は残り7戦となったが、賞金総額や優勝賞金が大きい大会が残されているため、順位や、獲得賞金の差が大きく変動する可能性がある。

10月21日からのNOBUTA GROUP マスターズGCレディースは、賞金総額が2億円で優勝賞金が3600万円。11月4日からのTOTO ジャパンクラシックは賞金総額が2億2000万円で、優勝賞金が3300万円。11月25日からの最終戦LPGAツアーチャンピオンシップは、賞金総額が1億2000万円で優勝賞金が3000万円となっている。

昨季(2019)は鈴木愛が賞金女王になった。実力者の申ジエ、11月の三菱電機レディスから3連勝した鈴木、最終戦前のエリエールレディスで優勝した渋野日向子、の三つ巴の賞金女王争いが最終戦までもつれこんだ。

残り試合で、2019年の鈴木のような連勝(複数回優勝)などもあり得るため賞金ランキング4位以下の選手にもまだ可能性は残されているが、現状では今季も三つ巴の賞金女王争いになりそうだ。

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