巨人・岡本和真、ヤクルト・村上宗隆、広島・鈴木誠也が三つ巴

セ・リーグの本塁打王争いが熾烈を極めてきた。デッドヒートを繰り広げてきた巨人・岡本和真とヤクルト・村上宗隆に加え、広島・鈴木誠也が9月に13本塁打、10月も6本塁打を放ってタイトル争いに参入。シーズン終盤に入って、三つ巴の様相となっている。

昨季、本塁打と打点の二冠王に輝いた岡本は39本塁打。2年連続キングへひた走ってきたが、10月は打率.212、1本塁打と調子を落としている。主砲の不振と歩調を合わせるかのようにチームも10連敗を喫した。クライマックスシリーズや来季も見据えて復調のきっかけをつかみたい。

村上も10月は1本塁打のみで、打率.271と調子が良いとは言えない。初の40本塁打でタイトルと優勝をダブルで獲得できればバラ色のオフが待っているだけに最後の正念場だ。

マッチレースと見られていた本塁打王争いに割って入ってきたのが鈴木。月間MVPに輝いた9月は打率.381、13本、22打点と大爆発した。リーグトップの打率.322で首位打者のタイトルも目前。王貞治、落合博満に続く史上3人目の6年連続3割25本塁打も間違いないだろう。

2014年はメヒアと中村剛也が34本塁打で並ぶ

プロ野球の長い歴史を振り返っても、日本人3人でここまでの激しいデッドヒートはそうない。1950年の2リーグ分立以降、2人同時の本塁打王はあるが、3人が並んだことは一度もないのだ。2人が同数で本塁打王を分け合ったシーズンは下の表の通り。

2人同時の本塁打王


直近では2014年にエルネスト・メヒアと中村剛也の西武勢が34本塁打でタイトルを分け合った。セ・リーグでは2004年のタフィ・ローズ(巨人)とタイロン・ウッズ(横浜)が45本で並んだのが最後だ。

それ以前にも1984年に37本で並んだ宇野勝(中日)と掛布雅之(阪神)、1981年に44本打ったトニー・ソレイタ(日本ハム)と門田博光(南海)など計9回ある。

ちなみに1リーグ時代は1943年に岩本章、加藤正二、古川清蔵(いずれも名古屋)の3人が4本塁打、1936秋に藤村富美男(タイガース)、古谷倉之助(金鯱)、山下実(阪急)の3人が2本塁打で並んだ例がある。

いずれにせよ、激しく競い合うライバルの存在は、相乗効果によって、よりハイレベルなタイトル争いにつながるだろう。

1995年はイチロー、田中幸雄、初芝清が打点王

本塁打王以外のタイトルでは、2リーグ分立以降でも3人並んだことがある。1995年はイチロー(オリックス)、田中幸雄(日本ハム)、初芝清(ロッテ)が80打点でタイトルを分け合った。

3人同時の打点王


投手部門を見ると、最多勝は3人同時が4度もある。

3人同時の最多勝


1988年は渡辺久信(西武)、西崎幸広(日本ハム)、松浦宏明(日本ハム)の3人が15勝。1993年は今中慎二(中日)、山本昌(中日)、野村弘樹(横浜)が17勝で並んだ。

1998年には西口文也(西武)、武田一浩(ダイエー)、黒木知宏(ロッテ)の3人が13勝。そして記憶に新しい昨年は千賀滉大(ソフトバンク)、石川柊太(ソフトバンク)、涌井秀章(楽天)が11勝で最多勝に輝いた。

セ・リーグが誇る3人のスラッガーによる激しい本塁打王争い。先頭でゴールテープを切るのは誰だろうか。優勝争いとともに目が離せない。

※成績は2021年10月21日現在

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