選手会の年間最優秀選手に日本人で初選出、MVPは18日発表

米大リーグ、エンゼルスで投打の「二刀流」として現代野球の常識を覆す大活躍を見せた27歳の大谷翔平が各賞の受賞ラッシュに沸いている。これまで専門誌ベースボール・アメリカで年間最優秀選手、専門誌ベースボール・ダイジェストでは野手部門の最優秀選手に選出されており、11月も表彰が続きそうだ。

10月28日には選手会の選手間投票による年間最優秀選手「プレーヤー・オブ・ザ・イヤー」に日本選手として初めて選出され、ア・リーグ最優秀野手とダブル受賞。選手会の年間最優秀選手は1998年が第1回で、大谷は最終候補に残っていたブルージェイズの本塁打王ゲレロ、フィリーズのハーパーの両強打者を抑えた。ア・リーグ最優秀野手は2004年に262安打の年間最多記録を樹立したマリナーズのイチロー以来の快挙となった。

現場で一緒に戦った選手から選ばれる選手会の表彰は「特別」であり、最高の栄誉とも思えるが、あくまで米大リーグで最高の栄誉は記者投票による最優秀選手(MVP)。11月18日(日本時間同19日)の発表に向け、選手会の表彰は「前哨戦」ともいえる戦いだ。

選手最高の栄誉は記者投票によるMVP

全米野球記者協会会員30人の投票で決まる最高の栄誉、MVPへ期待は高まるばかりだが、過去10年では選手会の年間最優秀選手10人のうち、カブレラやトラウトら8人がア、ナいずれかのリーグでMVP選出を果たしている。カウントダウンが始まっている、と言っても過言ではないだろう。

シーズン中に大リーグ公式サイトが企画した専門家による投票でも断トツ。受賞すれば日本選手では2001年のマリナーズのイチロー以来、20年ぶりとなる。

メジャー4年目の今季、大谷は投手で9勝2敗、防御率3.18、156奪三振、打者では打率2割5分7厘、リーグ3位の46本塁打、100打点、26盗塁だった。

コミッショナー特別表彰はイチロー以来

大谷は10月26日、歴史的な偉業を達成した選手やチームなどが対象となるコミッショナー特別表彰も受賞した。

1998年が第1回表彰。メジャーでは7年ぶりのコミッショナー特別表彰で、日本勢では2004年に年間最多安打記録を樹立したマリナーズのイチロー以来(表彰は2005年)の栄誉となった。

過去の選手表彰はキャリアを通じての功績を対象にしたものが多く、1シーズンの活躍による選出は異例。「二刀流」がメジャーに与えた衝撃を印象付ける選出だった。

傑出した打者のハンク・アーロン賞

両リーグで傑出した打者を選ぶ「ハンク・アーロン賞」でも大谷はア・リーグ最終候補7人に入っている。本塁打王を分け合ったペレス(ロイヤルズ)とゲレロ(ブルージェイズ)も候補入り。米大リーグ機構(MLB)によると、過去に日本選手の受賞はない。

同賞はアーロンが当時の通算最多記録だったベーブ・ルースの714本塁打を更新して25年を記念し、1999年に創設された。過去にはサミー・ソーサやバリー・ボンズらメジャーを代表する強打者が選出されている。

「シルバースラッガー賞」

大谷は打撃のベストナインに相当する「シルバースラッガー賞」のア・リーグ指名打者(DH)部門でも最終候補の5人に入っている。

同賞は各球団の監督やコーチの投票で決まり、日本勢ではイチローが外野手部門でマリナーズ時代に3度受賞。DHの候補には大谷のほか、アストロズのアルバレス、ヤンキースのスタントンとギャロ、レイズのクルーズが残った。

指名打者の「エドガー・マルティネス賞」

大谷は年間で最も活躍した指名打者に贈られる「エドガー・マルティネス賞」も受賞の可能性がある。

この賞は指名打者制度を採用しているア・リーグのみの賞。昨季は新型コロナウイルス禍で史上初めて両リーグで指名打者が採用され、ブレーブスでプレーしたオズナを選出。ナ・リーグの選手では初の受賞となった。

さらにトミー・ジョン手術からの投手復活した背景があり、メジャーリーグで2005年から選手表彰となった「カムバック賞」にも期待が膨らむ。いったい表彰はどこまで伸びるのか。「ショータイム」はオフもまだ続いている。

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