レアル・マドリードのカンテラ出身の18歳

バルセロナのカンテラ(下部組織)出身である久保建英は、現在ラ・リーガ(スペイン1部リーグ)のマジョルカで主力としてプレーしている。その若き日本のエースに続き、日本人で初めてレアル・マドリードのカンテラに9歳で合格した、中井卓大にも注目が集まっている。

バルセロナやレアル・マドリードのカンテラは、毎年多くのスター選手を輩出する育成機関として有名だ。イニエスタ、メッシ、カゼミーロ、ルーカス・バスケスなど超一流と言われる選手たちが、このカンテラ出身である。

しかし、狭き門であるカンテラに合格してからもトップチームまで登りつめられるのは、ごく一部の選ばれた者だけ。その頂点にあと一歩まできている中井には、パリ五輪世代・日本代表候補としても大きな期待が寄せられている。

久保建英が歩んだであろう「理想の路線」を驀進

久保建英と中井卓大のプロフィール


久保建英は、バルセロナの18歳未満の外国人選手獲得・登録違反により、スペインの公式戦に18歳まで出場ができなくなる制裁措置を受けた。久保は試合出場の機会を求めて日本に一時帰国。18歳になるまでFC東京の下部組織に加入し、日本で2年間実績を積んだ。

だが久保の実力は、日本では収まりきらなかった。16歳でトップチームデビューを果たし、プロ初ゴールを決めると、横浜F・マリノスへローン移籍後にJ1初ゴールも決めている。

FC東京との契約期間は、久保が18歳の誕生日を迎える2019年6月4日までとしていたことから、久保は再びスペインへ戻った。所属先は古巣のバルサではなく、レアル・マドリードとなり、マジョルカ・ビジャレアル・ヘタフェとレンタル移籍を辿り、現在はマジョルカで主力としてプレーしている。

一方の中井卓大は、9歳でレアル・マドリードのカンテラに合格後、着実にステップアップ。17歳となった昨年には、2つ飛び級しフベニールA(19歳以下)に出場。また、もう一つ上のトップチームのリザーブチームであるカスティージャでもデビューを果たした。

久保がバルセロナにいれば歩んだであろう理想の路線を着実に歩んでいる。カスティージャでは、トップチームへの昇格、または他1部クラブへの移籍も視野に入ってくるため、熾烈な争いとなる。だが、ラウル・ゴンサレス監督が中井の実力を認めていることから、今後もチャンスを与えてもらえるだろう。

トップチームデビューを飾ることになれば、久保と同じスペイン1部のラ・リーガでの競演が実現する。そうなれば日本のサッカーファンは大いに盛り上がるはずだ。

久保と中井のプレースタイル

久保も中井もポジションはMFだが、得意とするポジションは異なる。久保が攻撃的なトップ下またはサイドハーフを得意とする一方、中井はその1列後ろの守備的なボランチでのプレーに定評がある。

プレースタイルにも違いがあり、久保は細かいタッチと相手との間合いの取り方、緩急のあるドリブル突破が持ち味で、ゴールを積極的に狙いに行く。ドリブル時の姿勢がよく視野も広いため、状況判断に優れ、向かい合う相手にとっては選択肢を絞り切れない。パス精度も高くテクニック技術は世界レベル。マジョルカでは右サイドでアタッカーとしてプレーし、得点に絡む位置でのプレーを見せている。

一方、中井卓大はボランチやアンカーと言われる守備的位置でプレーし、評価を上げている。ゲームメイカーとしてボールを配球し、試合をコントロールする能力に長けている。ハードワークができ、かつクオリティも上がってきたようで「ファーストチームでプレーできる実力はある。結果を示し続けていけばトップチームデビューの可能性は十分にある」と報じられており、トップチームデビューもそう遠くはないかもしれない。

パリ五輪での競演は実現するか

年齢が18歳と20歳でパリ五輪世代でもある2人。すでに世界トップクラスのリーグでプレーしており、今後の日本サッカーのレベルを大きく引き上げてくれる存在であることは間違いないだろう。

中井がレアル・マドリードでの超激戦となるレギュラー争いを勝ち抜き、デビューを飾れる日を、そして久保建英と競演する日を、多くのファンが心待ちにしている。

また、日本代表でも共存が可能となる2人。日本の軸としてスペイン出身の最強コンビが、日の丸を背負う姿も期待される。

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