ドラフト2位・森博人は奪三振「4」

2021年のプロ野球界は新人選手の活躍が目立った。タイトル争いにからんだ、あるいは獲得した選手もおり、大豊作の1年だったと言えるだろう。そこで球団ごとに一軍出場したルーキーの通信簿を作成してみた。5位に終わった中日を見ていこう。

投手の新人は日本体育大からドラフト2位で入団した森博人と、札幌学院大から育成1位で入団した近藤廉の2人。「球威」「制球力」「奪三振」「総合」の4項目を5段階評価した。

球威はリーグの平均球速、制球力は同BB%(対戦打者に占める与四球の割合)、奪三振は同K%(対戦打者に占める奪三振の割合)、総合は同FIP(投手の責任である被本塁打、与四死球数、奪三振数のみで投手の能力を評価した指標)から算定した。

ルーキーだけの相対評価ではなく、リーグ平均と比較したものなので低い評価になることが多いが、それでも優秀な「成績」を収めた選手もいる。

中日のルーキー通信簿インフォグラフィック


最速150キロを超える速球が武器の森は9月に一軍昇格し、敗戦処理や中継ぎで10試合に登板(勝ち負けなし、防御率3.00)し、貴重な経験を積んだ。二軍では25試合登板で2勝2敗、防御率2.20の成績を残している。

ストレートは平均144.5キロで球威は「3」。12回で15三振を奪っており、奪三振は「4」の高評価となった。一方で9四球を与えて制球力は「1」。来季以降、一軍に定着するためにはコントロールが課題となりそうだ。

育成1位・近藤廉は二軍で29試合登板

身長180センチ、体重87キロの左腕・近藤は、育成ながら3月30日に早くも支配下登録を勝ち取り、5月28日の日本ハム戦で一軍デビュー。計2試合に登板して勝ち負けなし、防御率4.50の成績だった。二軍では29試合に登板(1勝3敗、防御率7.71)している。

一軍登板は2試合のみのため参考程度だが、真っスラ気味のストレートは平均142.8キロで球威は「3」。2イニングで2三振を奪って奪三振も「3」評価となった。

一方で与四球も3を記録しており、制球力は「1」。森同様、一軍定着には制球力の向上が課題だろう。

高卒1年目の土田龍空は一軍で5打数2安打

野手で一軍出場を果たしたのは近江高から3位で入団した土田龍空のみ。それぞれ「パワー」「選球眼」「走力」「貢献度」の4項目を5段階評価した。

パワーはリーグの平均ISO(長打力を示す指標)、選球眼は同BB%(打席数に占める四球の割合)、走力は同spd(走力を示す指標)、貢献度は同wRC(特定の打者が生み出した得点を示す指標)から算定している。

高校通算30本塁打の強打と俊足で期待される内野手の土田は、9月4日のDeNA戦で一軍デビュー。守備固めや代打を中心に計9試合に出場し、5打数2安打2打点の成績を残した。

二軍では89試合に出場して打率.240、1本塁打、22打点、9盗塁。立浪ドラゴンズでも期待されるホープは多くの実戦を経験した。一軍の出場機会が少なかったため評価は参考程度だが、パワー、選球眼、走力ともに「3」。来季は少しでも一軍出場を増やしたい。

中日はリーグ1位のチーム防御率3.23をマークした半面、チーム打率はリーグ最下位の.237と、貧打解消が課題。今秋ドラフトでは1位のアドゥブライト健太(上武大)ら6人中5人は野手を指名した。打線強化が急務だけに、土田ら若竜の成長が期待される。

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