遊撃のレギュラーを争う元山飛優

2022年の干支は寅。1998年生まれの24歳、1986年生まれの36歳が年男だ。干支は「生まれ年」で判定されるため、4月2日から4月1日で計算される「年度」(学年)とはやや異なった顔ぶれが並ぶ。さて、2021年シーズン日本一に輝いたヤクルトの年男には誰がいるのだろうか。

調べてみるとヤクルトには育成契約の選手を含めて7人の年男が在籍している。しかし1986年生まれの36歳はひとりもおらず全員が1998年生まれの24歳だった。

野手は元山飛優と古賀優大が年男。2021年の元山は最終盤に死球で離脱したものの、97試合に出場した。遊撃でのスタメン出場60試合は西浦直亨の71試合に次ぐチーム2位。ルーキーながら正遊撃手の座を西浦直亨と争った。

打率.255、OPS.653はいずれも西浦(打率.223、OPS.620)を上回っているものの、守備面を含めて総合的に上回っているかというとそうではない。今年はスタメン定着へ向け確固たる結果がほしい。

高卒5年目だった古賀はキャリアハイとなる54試合に出場。課題だった打撃も打率.224(116打数26安打)と改善の兆しが見られた。しかしCS、日本シリーズでは出番がなかったことからもわかるとおり、すべての面において正捕手・中村悠平との差は大きい。

さらに超有望株の内山壮真が高卒1年目から二軍で結果を残した。古賀は中村に追いつき内山の追い上げを凌がねばならない、むずかしい立ち位置にいる。まずは二番手捕手としての座を確保しつつ、レギュラー獲得への足がかりを掴みたい。

リハビリからの復帰を目指す長谷川宙輝

投手の年男は長谷川宙輝、木澤尚文、寺島成輝そして育成の丸山将大、小澤怜史を含めた5人。2021年が移籍2年目のシーズンだった長谷川は開幕一軍スタートを勝ち取るも、4試合の登板のうち3試合で失点。4月16日に登録を抹消された。二軍では先発を見据えて長いイニングを投げ昇格を待つも、7月20日を最後に登板機会はなくシーズンを終えている。

そのなかで9月下旬には、「胸郭出口症候群」で手術を行っていたことを告白した。また11月には投げ込みを行っている動画をSNSに投稿し、リハビリが順調に進んでいることを明かした。現時点で今年の役割は定かではないが貴重な左腕。困難を克服して一軍復帰に期待がかかる。

ドラフト1位ルーキーの木澤にとって苦しい一年だった。一軍での登板機会はなく、一軍登録されたのも優勝が決まった後の1試合のみ。二軍でも22試合(69.2回)の登板で2勝8敗、防御率6.07と結果を残せていない。

特にリーグワースト3位タイの与四球43個と、制球面に課題が残った。結果を見ると、ドラフト1位の“即戦力候補”としては期待を裏切ってしまったことは否めない。オフの契約更改でもダウン提示だった。

ただし、2年目に飛躍するケースは往々にしてある。大卒ドラフト1位の先輩・清水昇も、1年目は一軍で防御率7.27と振るわなかった。だが、2年目に配置転換されると、「8回の男」を勝ち取りブレイク。そして3年目の2021シーズンは50ホールドのNPB記録を樹立した。木澤も大卒2年目にブレイクする「清水ルート」に乗ることができれば、本人、そしてチームにとっても大きい。

寺島は2020年にキャリアハイの30試合に登板し、プロ初勝利も手にした。さらなる飛躍を期待されたが、2021シーズンはわずか1試合(2回)のみの登板にとどまった。二軍では先発での起用がメインとなっており、今年も先発として開幕を迎えることが濃厚だ。まずは一軍に昇格し結果を残したい。

育成契約の丸山と小澤は7月の期限までに支配下登録を勝ち取ることが第一目標となる。

2年連続の日本一はもちろん、1990年代のような強いヤクルトを作っていくためにも、24歳の年男たちの飛躍は欠かせない。レギュラー奪取を狙う元山、リハビリからの復帰を目指す長谷川、2年目のブレイクに期待がかかる木澤らに注目だ。

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