66.7%が内から5頭目より外を伸びる

ジェンティルドンナ、アーモンドアイと3冠牝馬を輩出、ミッキーアイルとピクシーナイトもGⅠ馬となるなど、豪華な面々が勝ち馬として名を連ねるシンザン記念(GⅢ・芝1600m)。果たして今年のメンバーにも大物は潜んでいるのか、レースを占っていこう。

昨年に引き続き、今年も中京競馬場での開催となるが、まずは1月5日(水)の芝コースで行われたレースの結果から馬場傾向を振り返る。

クッション値は10.2、ゴール前含水率12.7%と中京芝コースとしては若干水分量が少なめでレースが行われた。前開催のラスト1週はBコースだったため、約3週間ぶりにAコース使用となった。

芝では5レースが行われたが、3着内馬の通過順位を見ると4角先頭の馬は1頭(3着)のみ。4角5番手以下だった馬が53.3%にあたる8頭も馬券に絡み、万葉Sを勝利したマカオンドールは4角10番手、京都金杯を制したザダルは4角12番手からの差し切りだった。

続いて、3着内馬が最後の直線残り200m付近で通った進路を調べると、最内は1勝、2着1回の2頭のみ。内から5頭目より外を通った馬が3勝、2着3回、3着4回で3着内馬の66.7%。外が伸びる傾向が強かった。

それでも万葉Sのマカオンドールは最内を回って勝利。京都金杯のザダルは道中ロスなく立ち回り、馬群が密集する中、直線だけ内から5頭目を割って勝利していることからも、内が伸びないというわけではなく、ロスなく立ち回れるタイプの好走には警戒が必要だ。

不気味なカワキタレブリー

2022年シンザン記念出走馬の馬場適性,ⒸSPAIA



これらの傾向も頭に入れつつ、ここからは注目馬の適性について詳しく見ていく。特に注目したい馬の馬名の前には☆をつけている。

【☆ラスール】
新馬戦は二の足を利かせて好位からレースを進め、直線では一旦内に押し込められるシーンがありつつも、進路を見つけると上がり最速の34.0を使って後続に3馬身半差をつける完勝だった。ポテンシャルはここに入ってもトップだと考えており、中団で控える競馬になったとしても、前走で披露したレースセンスと瞬発力を見る限り、あっさりとクリアするだろう。

【ソリタリオ】
今回と同じ舞台で行われたこうやまき賞は3角手前から徐々にポジションを押し上げ、残り200mで先頭へ躍り出ると後続の猛追を凌ぎ切って勝利した。勝ちタイムは同日の古馬2勝クラスと遜色ないものだったことを踏まえると、重賞でも通用する能力はある。切れないが長くいい脚を使うタイプで、そこまで速い上がりが求められる馬場状態ではない点も歓迎。しぶとさを活かせる展開に持ち込みたい。

【カワキタレブリー】
前走のデイリー杯2歳Sは内目をロスなく追走し、4角では一旦最後方までポジションを下げたが、外差し馬場の中で最内をついて3着まで伸びた。今回も外が伸びやすい馬場だが、馬券圏内への好走はありえるだろう。5日に内をロスなく立ち回る形で芝2勝をあげた松山弘平騎手が引き続き騎乗するのも心強い。

【ビーアストニッシド】
前走の京都2歳Sはマイペースで逃げ、ホープフルS4着のフィデルに抜かせず、しぶとく2着に粘った。未勝利戦を勝利した1600mへの距離短縮もプラス。差しが決まりやすい馬場だが、今回もうまく逃げれば再び穴を開ける可能性もある。

【デルマグレムリン】
前走の未勝利戦は後方からのレースとなったが、ゴール前で早めに抜け出したディオが押し切り濃厚かというところを差し切った。差しが届きやすい馬場は味方にでき、ハイペースを経験している点も強み。ハマれば一発あっていい。

ライタープロフィール
三木俊幸
編集者として競馬に携わった後、フリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場を飛び回りつつ、ライターとして記事を執筆している。

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