新年の初滑りは4回転トーループ着氷

フィギュアスケートで2月の北京冬季五輪代表に決まった男子の宇野昌磨が1月4日、名古屋市内で行われたアイスショーに出演し、公の場で新年の初滑りを披露した。

2018年平昌冬季五輪銀メダリストの24歳は、今季のショートプログラム(SP)の「オーボエ協奏曲」で4回転トーループを2度着氷。日本スケート連盟の公式ツイッターでは新年への挑戦として「もう少しゲームをユーチューブとかで挑戦できたらなと。でも今はスケートが一番なのでスケートを引き続き頑張ります」と決意表明しており、4年に一度の本番へ向けて着実に完成度を高めていく攻めの演技への意気込みが表れた。

曲がらない新ブレードで4回転ループも再挑戦

今季の宇野はフリー「ボレロ」で4種類の4回転ジャンプを計5本入れた高難度の演技構成で勝負する。それを支えるのが「新たな武器」である靴の新ブレード(刃)でもある。

これまでジャンプの衝撃で刃が破損する耐久性に課題を抱えていたが、そんな悩みに応えるべく誕生したのが「常識」を超える「曲がらないブレード」。元五輪代表の小塚崇彦氏と日本メーカーが共同開発した新ブレードに取り換えたことで練習内容が一変し、技術の完成度に集中できるようになったようだ。

今季は4回転ループにも再挑戦。五輪で2大会連続の表彰台に向け、高難度の構成に打ち込める相乗効果が生まれている。

全日本選手権は攻めの演技で2位

2021年12月の全日本選手権は大会前に右足首を痛めながらも、フリー「ボレロ」で攻めの演技を貫き、羽生結弦(ANA)に次いで合計295.82点で2位。冒頭から立て続けに跳んだループ、サルコー、フリップの4回転ジャンプはいずれも高い出来栄え加点(GOE)を引き出す会心の内容だった。

基礎点が1.1倍になる演技後半の4回転トーループで惜しくも転倒したが、壮大な音楽に乗せてステップやスピンのレベルでも成長した表現力で観客を魅了した。表現などが評価される演技構成点全5項目で9点台(10点満点)と完成度の高さを見せた。

20歳で初出場した平昌五輪から4年。「もう若くない」と最近口にすることが増えたのは、全日本で3位に入った18歳、鍵山優真(オリエンタルバイオ・星槎)ら若手の急成長もある。ただそれを向上心に変えているところが、トップアスリートとして今も進化を続けられる証拠だろう。

指導を仰ぐ元世界選手権王者のランビエル・コーチに「世界一を目指すためには何が必要か」と問われ、宇野は「これまで以上の4回転ジャンプ」と即答したという。今季はグランプリ(GP)シリーズ第4戦、NHK杯では3季ぶり2度目の優勝を果たした。

ただ公式戦で高難度のフリーをミスなく滑りきったことはまだない。自身の動画を見返し、4種類の4回転ジャンプをさらに成熟させるべく研さんする日々だ。4回転ジャンプにこだわる今季の目指すゴールは北京五輪。迷いなく、攻めの演技構成で「完成形」を実現させる。

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