直近2年が例外で実は逃げ天国

ダートでは貴重なG2戦でありつつも、前には同コースのチャンピオンズC、後にはフェブラリーSの両G1があるという日程から、とらえ方の難しい重賞が東海Sだ。

チャンピオンズCに敗れた馬の再起戦、フェブラリーSへのステップなのか。あるいは、前走が条件戦やOP・リステッドなど重賞以外だった馬の優勝が直近10回で半分の5回を占めるように、下剋上の舞台なのか。レースの質は年によって全く違うといっていい。出走馬の思惑やローテが入り乱れがちな東海Sだからこそ、あまり変わらない部分を見つけて、データから予想する上での切り口にしていきたい。

注目したいのは逃げ馬の成績である。直近10回での逃げ馬成績は【2-1-0-7】と、まあダートの重賞としては標準的な分布に見えるのだが、このうち逃げが好成績だった年は近年に寄っているのだ。逃げが1着だったのは2018年のテイエムジンソクと2019年のインティ。2着だったのが2016年のモンドクラッセである。間の2017年は1.53.2と時計がかかったにも関わらず、逃げ馬は3着とハナ差の4着。13番人気のショウナンアポロンがスローに落として逃げ、あわや残りそうだった。

でも直近2年で逃げが馬券に絡んでないんでしょ?と言われそうだ。説明しよう。2020年、東海Sは京都開催。そして昨年の2021年は雨・不良馬場だった……そう、この2年はまさに「例外」なのだ。この2年を例外視すれば、16〜19年までは逃げ馬が2着、4着、1着、1着とほぼ馬券に絡む「逃げ天国」。今年の東海Sが開催される日曜日、いまのところそこまで雨が降る見込みはなさそう。つまり3年前までの傾向に戻るはず。ならば、狙うは逃げ馬だ。

登録馬で今年逃げそうな馬は2頭だったが、片方のサルサディオーネが回避、残るはアイオライトだ。福島民友C2着、そして前走阪神ダート1800mのベテルギウスSを逃げ切って勢いのある5歳馬。もともと2歳時に川崎・全日本2歳優駿2着の実力馬。中京ダートでも1400mだが遠江Sを昨年勝っているなど、狙ううえでの不安要素が少ないのは非常に良いところだ。

<ライタープロフィール>
佐藤永記
20代を公営ギャンブラーとして過ごし、30歳から公営競技の解説配信活動を開始。競馬を始め多くの公営競技ファンに各競技の面白さや予想の楽しみを伝えている。現在はYoutubeで配信活動を続けながらライターとして公営競技の垣根を超えて各所で執筆中。

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