2020年は広島・森下暢仁が新人王、楽天・小深田大翔も活躍

ロッテ・佐々木朗希が完全試合を達成してからメディアへの露出が一気に増えた。「令和の怪物」という呼称だけが先行していたが、大袈裟でなく「怪物級」の能力を持っていることが証明され、今や日本国内にとどまらず、メジャーからも熱視線を注がれている。

佐々木は入団1年目は一軍に帯同しながら1試合も投げず、体作りに専念。二軍マウンドにも上がらず、一軍の管理下において育成された。2年目の昨季も一軍デビューは果たしたものの、11試合に登板して3勝2敗。登板間隔を十分に取り、壊さないように細心の注意を払って起用された。

その間、ハイレベルな2019年のドラフト同期組は目覚ましい活躍を見せる。2年目までの各球団のドラフト1位選手の成績が下の表だ。

2019年ドラフト1位の2年目までの成績


1年目から最も成績を残したのが明治大から広島に入団した森下暢仁。右のオーバースローからキレのいいストレートを投げ込み、18試合に登板して10勝3敗、防御率1.91の好成績で見事、新人王に輝いた。森下は2年目も8勝7敗、防御率2.98の成績を残している。

大阪ガスから楽天入りした小深田大翔も大活躍した。1年目は112試合に出場して打率.288、3本塁打、31打点、17盗塁。新人王こそ西武・平良海馬に譲ったが、主に1番として起用され、リードオフマンの役割を果たした。

2021年はヤクルト奥川恭伸、オリックス宮城大弥がブレイク

2年目の2021年は高卒組も台頭した。星稜高からヤクルトに入団した奥川恭伸は絶妙のコントロールで9勝4敗、防御率3.26の好成績で優勝に貢献。7試合連続で無四球を記録するなど、潜在能力を開花させた。

パ・リーグを制したオリックスの宮城大弥も大ブレイクした。興南高時代は高い素質を評価されながらも3年夏の甲子園には出場できず、「高校BIG4」と呼ばれた大船渡の佐々木や奥川、創志学園・西純矢(現阪神)、横浜・及川雅貴(現阪神)の陰に隠れた存在だったが、左腕から繰り出す速球とスローカーブを軸に「BIG4」を一気に抜き去るような大活躍。13勝4敗、防御率2.51の好成績を残し、新人王に輝いた。

中日・石川昂弥、阪神・西純矢、巨人・堀田賢慎ら台頭

そして迎えた3年目の今季、佐々木に引っ張られるかのように同期入団組が活躍している。東邦高でセンバツ優勝した中日の石川昂弥は4月5日のヤクルト戦でプロ初本塁打を放つと、ここまで4本塁打とスラッガーとして素質の片鱗をのぞかせている。5月6日の阪神戦では青柳晃洋から延長10回にサヨナラ打を放つなど勝負強さも魅力だ。

「高校BIG4」の一人、阪神・西純矢も5月1日の巨人戦で7回3安打1失点の好投を見せ、今季初勝利。右の本格派として、小さくまとまらず、大きく育つことが期待される。

また、青森山田高から巨人に入団した堀田賢慎もようやく実戦のマウンドに立っている。右肘手術の影響で1年目のオフに育成契約となったが、地道なリハビリを乗り越え、今季開幕前に支配下登録。3月31日のヤクルト戦に先発して6回無失点でプロ初登板初勝利を挙げた。5月6日のヤクルト戦でノックアウトされて二軍落ちしたが、貴重な経験を積んでいる。

大阪桐蔭の根尾昂(現中日)、藤原恭大(現ロッテ)、金足農の吉田輝星(現日本ハム)らが1位指名された2018年組、早稲田実の清宮幸太郎(現日本ハム)、履正社の安田尚憲(現ロッテ)、九州学院の村上宗隆(現ヤクルト)、広陵の中村奨成(現広島)らが1位指名された2017年組と比べても、2019年組は豊作と言えるだろう。同期生たちが刺激し合い、今後どんな活躍を見せるのか楽しみだ。

【関連記事】
・ドラフト歴代指名選手一覧
・村上宗隆、清宮幸太郎がプロ入りした2017年ドラフトの答え合わせ
・2022年ドラフトは不作…だからこそスカウトに出た指令とは?