ナダル、ジョコビッチを撃破して今季4勝目、世界6位に浮上

身長185センチ、体重72キロ。男子テニス界に現れたスペインの超新星、19歳のカルロス・アルカラスは縦横無尽にコートを駆け回り、その驚異的な守備力と緩急自在なストローク戦の強さで大旋風を起こしている。

特にクレーコートでの巧みなテニスは誰もが称賛しており、勢いが止まらない。四大大会の全仏オープン初制覇へ「グランドスラムでも自分のレベルを証明したい」と意気込み、台風の目になりそうだ。

5月8日、マドリード・オープンのシングルス決勝ではアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)に6―3、6―1で圧勝して大会最年少優勝を飾り、今季4勝目、通算5勝目を挙げた。この大会では準々決勝で母国スペインの英雄で四大大会最多21勝のラファエル・ナダル、準決勝で世界1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)を連続して撃破。世界のテニス界に衝撃を与え、5月9日付世界ランキングで1年前の120位から自己最高の6位まで浮上した。

ATP公式サイトによると、アルカラスは「数字が物語るように僕は今、クレーコートでとてもうまくいっている。最高の瞬間だ」と喜びを表現。その上で「ラファ、ジョコビッチ、ロジャー(フェデラー)を見ればわかるように、彼らは皆、今も向上しているし、改善すべき点もある。だから彼らはとても優秀で、いつも上位にいられる。それは彼らが止まらないからだ。私もそうありたい。進歩し続けたい」とさらなる向上を誓った。

クレーの名手に「世界最高の選手」とズベレフも称賛

4歳の時に父親からテニスの教えを受け、現在のコーチは地元スペインのフアン・カルロス・フェレーロ氏。通算5勝のうち、4勝はクレーコートで「クレーの名手」とも呼ばれる。4月のマイアミ・オープンではマスターズ初制覇を果たした。

ATPによると、マドリード・オープン決勝で敗れたズベレフはアルカラスに対し「今、君は世界最高のプレーヤーだ」と称賛。「これから多くのグランドスラムを制し、世界No.1になり、この大会で何度も優勝するような新しいスーパースターが誕生したことは、テニス界にとって素晴らしい」と素直にたたえた。

四大大会では昨年の全米オープンで初の8強入り。万能型タイプでセカンドサーブからも得点できる強さも併せ持つ。「母国の英雄ナダルが憧れ」という若き天才はトップ10選手も次々と倒しており、小さい頃から夢見てきた全仏オープンで衝撃的なドラマが現実になる可能性も十分にありそうだ。

【関連記事】
・女子テニス大坂なおみ、うつ告白で棄権した因縁の全仏から1年で完全復活へ
・松岡修造が「世界」を追いつめた日……ウィンブルドンの記憶
・ウィンブルドンでロシア選手排除の波紋、テニス内でも対応真っ二つ