福留孝介に松坂大輔と大物を獲得

セ・パ交流戦の全日程が終了した翌日、中日は福留孝介を登録抹消した。福留は2020年オフに阪神を自由契約となり、古巣でもある中日に入団。昨シーズンは91試合の出場で打率.218(193打数42安打)、4本塁打、18打点の成績を残していた。

移籍2年目の今シーズンは開幕戦でスタメン起用されると、その後は主に代打として出場。しかし22試合で打率.043(23打数1安打)、3打点と苦しんでいた。経験豊富で実績のあるベテランとはいえ、この成績では一軍に置いておくことはむずかしい。立浪和義監督も苦渋の決断をしたことだろう。

この福留のように自由契約を経て中日へと入団した日本人選手は、加入後に戦力となってきたのだろうか。2010年以降で振り返ってみたい。

中日が獲得した主な自由契約の選手,ⒸSPAIA


2018年に中日は松坂大輔(前ソフトバンク)を獲得した。松坂は2015年にMLBからNPBへと戻りソフトバンクへと入団すると、3年間で登板したのはわずか1試合だけ。まったくと言っていいほど、戦力になることができなかった。

しかしテストを経て入団した中日では、移籍初年度に11試合の登板で6勝4敗、防御率3.74の成績でカムバック賞を受賞した。投球回数は55回3分の1と規定投球回には大きく及ばなかったものの、6勝はチーム2位タイであり戦力と十分に呼べる働きだった。

だが、翌2019年は春季キャンプでの故障が響き、わずか2試合の登板で0勝1敗、防御率16.88と結果を残すことができず、オフに自由契約となった。

工藤隆人が守備固めや代走で戦力に

松坂以前はどうだろうか。2017年には岩﨑達郎(前楽天)、2015年には亀澤恭平(前ソフトバンク)、2014年には工藤隆人(前ロッテ)を獲得している。2012年以来の出戻りとなった岩﨑は育成契約での入団だったが、シーズン途中に支配下登録を勝ち取った。しかし出場はわずか1試合のみ。一軍で戦力となることはできず、オフに自由契約となっている。

ソフトバンク時代は育成契約だった亀澤は支配下契約で中日へと入団した。入団1年目から107試合に出場し打率.269(331打数89安打)と結果を残す。前年まで育成契約だったことを考えると、大躍進と言ってもいいだろう。以降も主に二塁手として出場機会を勝ち取り在籍5年間に421試合に出場した。

日本ハム、巨人、ロッテと渡り歩いてきた工藤は、キャリア最長となる5年間在籍。代走や守備固めとして重宝され、2016年から2018年には3年連続で70試合以上に出場している。少ない打席数ながら2014年にはプロ初本塁打を記録するなど、打率.308(39打数12安打)と打率3割をマーク。さらに2016年に打率.302(63打数19安打)とキャリア2度目の打率3割超えを果たしている。

岩﨑は思うような活躍ができなかったものの、亀澤と工藤は戦力として機能していた。

古巣復帰の山﨑武司が43歳で開幕4番起用

2012年には山﨑武司(前楽天)が10年ぶりに戻ってきた。シーズン開幕時は43歳ながら、開幕戦で4番として起用され2安打をマーク。途中、離脱がありながらも90試合に出場し打率.209(191打数40安打)、1本塁打、13打点の成績を残した。翌2013年は51試合の出場で打率.210(62打数13安打)にとどまり、本塁打は1990年以来23年ぶりに0本だった。このシーズンを最後に、現役を引退している。

山﨑の前年となる2011年には佐伯貴弘(前横浜)が加入した。横浜最終年となった2010年はわずか10試合のみの出場だったが、移籍初年度は64試合に出場し2年ぶりの本塁打も放った。しかし、打率.202(109打数22安打)と振るわず、1年限りで自由契約となっている。

2010年以降の中日は他球団を自由契約となった選手から福留や松坂、そして山﨑といった大物だけでなく、工藤のようなどちらかというと職人肌の選手も獲得してきた。1年だけとはいえ松坂は戦力となり、工藤は複数年に渡ってチームの試合終盤を支えた。福留も一軍の戦力として復活できるだろうか。

※数字は2022年6月12日終了時点

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