ハナ差の大接戦

夏の福島競馬の開幕週、7月3日(日)に行われた芝1800mの新馬戦を制したのは、モーリス産駒のフロムナウオン(美浦・手塚貴久厩舎)だった。

2021年セレクトセールの1歳セッションに上場され、6,600万円(税抜)で平田修氏が落札した。1週前と直前追い切りではラジオNIKKEI賞4着のソネットフレーズと併せ馬。迎えたデビュー戦は単勝2.8倍の1番人気に支持された。

スタートから1角まではゴールデンハインドがハナを奪ったが、13.0-11.8の後の2角で13.1とペースダウンし、6番手にいたサティンボディスが捲って先頭へ。その後はややペースが上がって12.4-12.5と刻んだが、前半1000m通過は1:02.8と遅いペースだった。

8枠12番から五分のスタートを切り3、4番手の外を追走していたフロムナウオン。1000mを過ぎて3角に差しかかったあたりから津村明秀騎手の手が激しく動く。手応えは怪しかったが、ムチを入れながらポジションを押し上げにかかった。

直線では外からジワジワと伸びて、逃げ粘るサティンボディスを捕らえる勢いに見えたが、その差はなかなか詰まらずゴール前は大接戦。最後の瞬間だけハナが出て、タイム1:51.5での辛勝だった。

馬体重536kgという大型馬、勝負どころからのモタつき具合をみても、良くなるのはまだ先という印象が残ったデビュー戦。それでも最後しっかりと勝ち切ったというところは大きい。

小回りに対応できる器用なタイプではなさそうなので、次走は広いコースでどのようなレースをするのか見てみたい。

注目2歳馬,フロムナウオン,ⒸSPAIA



GⅠ馬の全弟たちがデビュー

今週末に行われる新馬戦の中からピックアップしたいのは、日曜小倉5Rの芝1800m戦に出走予定のラヴェル(栗東・矢作芳人厩舎)。半姉にはチューリップ賞を制し、オークス3着のナミュールがいるという血統。

1週前の追い切りでは栗東CWコースで6F78.9-64.2-50.3-36.7-23.3-11.9というタイムをマークしている。父がキタサンブラックに変わったが、ナミュール(父ハービンジャー)同様に非凡な瞬発力を兼ね備えているのかという点も興味深い。

その他GⅠ・4勝馬ラッキーライラックの全弟シリンガバルガリス(栗東・松永幹夫厩舎)も同じレースに出走を予定している。

また日曜函館5Rの芝1800m戦では、2018年の有馬記念を制したブラストワンピースの全弟ブラストウェーブ(美浦・大竹正博厩舎)がデビューを迎える。当初は東京開催でデビュー予定だったが、除外となってしまい目標を切り替えた。鞍上は横山和生騎手の予定。どのようなレースを見せるのか楽しみにしたい。

ライタープロフィール
三木俊幸
編集者として競馬に携わった後、フリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場を飛び回りつつ、ライターとしても執筆している。

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