現役最高齢45歳の福留孝介

中日の福留孝介が登録抹消になった。阪神から古巣の中日に移籍した昨年は勝負強い打撃で活躍したものの、今季はわずか1安打と結果が出ていない。現在福留はNPBの現役では最高齢の45歳だ。

プロ野球選手の選手寿命は7年前後とされる。高卒で26歳、大卒でも30歳前後で退団する選手が多い中、45歳と言う年齢は「超高齢」と言ってよい。

45歳以上での一軍での打撃記録は下記のとおり。年齢は各年10月1日時点とした。

45歳以上の一軍打撃記録,ⒸSPAIA


上位には投手が並んでいる。浜崎真二(1901.12.10生)は戦前、アマチュア選手、指導者として活躍したが1947年、45歳で阪急入り。コーチ、監督兼任で試合に出ていた。最高齢での安打記録も浜崎が保持している。

1950年11月5日の毎日戦に48歳10ヵ月で先発登板。毎日も48歳1ヵ月の湯浅禎夫監督(1902.10.02生)が先発、浜崎が勝利投手となる。こうして浜崎、湯浅が試合出場の高齢記録、1,2位となったが、両者ともに監督で、自分の裁量で選手起用ができた。勝利のためというよりはファンサービス、話題作りと言う側面があったことは否めない。

工藤公康(1963.5.5生)が2010年、47歳のシーズンまで現役を続けたが、浜崎、湯浅の記録を抜くことはできなかった。

山本昌が記録更新、野手では中嶋聡が最年長

これを抜いたのが中日の山本昌(1965.8.11生)。2014年9月5日の阪神戦に49歳0ヵ月で先発登板し勝利投手になり、64年ぶりに最年長登板記録、最年長試合出場記録、最年長勝利の記録も更新した。山本は翌2015年も現役を続行し、8月9日のヤクルト戦に49歳11ヵ月で登板し、登板、試合出場の最年長記録を更新した。あと2日で50歳だった。

野手では現オリックス監督の中嶋聡(1969.3.27生)が、日本ハム時代の2015年10月1日のロッテ戦で代打出場した大谷翔平に代わって捕手として守備に就き、46歳6か月で試合に出場したのが最高齢だ。実働29年は、工藤公康、山本昌と並び史上最長だ。

1957年の岩本義行(1912.3.11生)は、1950年松竹時代に史上初めてトリプルスリーを記録したスラッガー。このときすでに38歳だったが、なおも打棒は衰えず、40歳の1952年には16本塁打、1956年に東映に移籍し57年まで現役を続けた。この年の8月18日の阪急戦では、史上最高齢となる45歳5か月での本塁打も放っている。

斎藤隆(1970.2.14生)は、大洋、横浜からMLBに渡りドジャースではクローザーを務めるなど活躍。日本復帰後は楽天で3シーズンにわたって投げた。

若林忠志は日系二世、法政大学から大阪タイガースに入団。「7色の変化球」と言われた多彩な球種で活躍し、通算237勝。1950年に毎日に移籍し、現役最終年の1953年にはプレイングマネージャーをつとめた。

三冠王を獲得した大捕手、野村克也(1935.6.29生)は1977年、42歳で南海ホークスを退団し、ロッテ、西武と渡り歩き、1980年、45歳で引退した。この年4本塁打を打っている。

この表の顔ぶれのうち、浜崎真二、若林忠志、工藤公康、岩本義行、野村克也が野球殿堂入りしている。

NPB単独での2000本達成に期待がかかる福留

45歳以上の投手記録も掲げておく。

45歳以上の一軍投手記録,ⒸSPAIA


なお、今回の記録は投打ともに“一軍”での記録としている。そうしたのは、かつてのNPB二軍では「監督とコーチは選手が足りないときは試合出場ができる」という内規があったためだ。

事実、1968年4月5日武山球場でのイースタンリーグの東京対サンケイ戦では東京の選手数が足りず、引退して2年経った大沢啓二二軍コーチ(のち日本ハム監督)が左翼手として出場している(松井正「二軍史・もう一つのプロ野球」啓文社書房刊)。

この時の大沢コーチは35歳だったが、二軍記録は未整備で一部不明な部分があるため、もしかすると45歳以上のコーチや監督が試合に出場していた可能性もある。

福留孝介(1977.4.26生)は日米通算では2450安打(NPB1952安打、MLB498安打)しているが、NPB単独での2000安打まで48本に迫っている。14年ぶりに中日に復帰した昨年は193打数42安打4本塁打18打点、打率.218と、打率は低いものの勝負強い打撃を見せた。

しかし、今季はわずか1安打。6月13日に登録抹消されたが、二軍では20打数5安打1本塁打1打点、打率.250とまだ動けるところを示している。もう一度奮起して、2000本を目指してほしいものだ。

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