台風の目となりうるロッテ

パ・リーグは7月23日試合終了時点で、首位のソフトバンクから5位のオリックスまでのゲーム差がわずか3.5と稀に見る混戦となっている。シーズン序盤はソフトバンクと楽天の2強という勢力図が早々とできつつあったが、両チームが波に乗りきれずにもたついている隙に、ロッテを含む他のチームが挽回してきた。

レオネス・マーティンやブランドン・レアードという昨季までの得点源が振るわず、打つ方で苦しいロッテだったが、投手陣の踏ん張りを主な要因に巻き返してきた。各チームが90試合を終え、球宴期間を過ぎればいよいよシーズンの勝負所を迎えるが、7月19日からの西武3連戦をスイープして勢いづいてきたロッテは、今後台風の目となりうる。

少ない点数で勝つため、投手陣の出来がカギ

西武3連戦では打線が好機でつながり得点を重ねたロッテだが、チーム打率.223はリーグワースト。チーム得点数290もリーグ5位と貧打に泣かされている。しかし、打線は水物であり、やはり勝敗の大部分を占めるのは投手力であることは間違いない。

今季のパ・リーグは投高打低の傾向が顕著に出ているが、それにしてもチーム打率が2割少々では苦しい。本来は打ってもらわないといけないマーティンやレアードの奮起に期待したいところだが、ここまでの状態を見ていると、今後上向いていくかどうかは不透明。打線は得意の足を生かしながら、1点をつかみとる戦術をいかに推進していくかが重要となる。

そして、少ない点数で勝つためには、先発陣・リリーフ陣を含む投手陣の出来がカギを握る。課題はリーグワーストの防御率3.73(7月21日終了時点)のリリーフ陣。被打率もリーグワーストの.264と打たれており、リリーフ陣がいかに最少失点でしのいで試合を作るかがポイントになるだろう。先発陣の防御率2.65はオリックスの2.63に続いてリーグ2位と安定しているだけに、中盤から終盤にかけての投手の替え時や起用法が今後の勝敗を大きく左右しそうだ。

オスナ加入の影響によってリリーフ陣が安定

リリーフ陣のキーマンはロベルト・オスナ。ここまで10試合に登板し、防御率0.90と抜群の安定感を誇っており、加入前まではどこか不安定だったリリーフ陣に安定感をもたらしている。圧巻なのは、投球全体の15.0%を占めるスライダーと10.5%を占めるチェンジアップ。この2球種に関してはまだヒットを打たれておらず、完ぺきに抑えている。

7月19日の西武戦では、益田に代わって最終回のマウンドに上がり、元メジャーリーグのセーブ王の貫禄を見せつける投球を披露。日本での初セーブを挙げた。益田は積年の勤続疲労からか球威に精彩を欠く場面が度々見られる。オスナがいることで9回を任せるクローザーをローテーションでまわしていくことも可能になり、益田の心身のプレッシャーも軽減されるだろう。

勝ちパターン投手の負担を軽減したい

安定しているのは、オスナだけではない。小野郁は6月24日のオリックス戦から7月23日の日本ハム戦まで10試合連続無失点を続けており、防御率1.82をマーク。6月下旬の数試合では打ち込まれるケースも見られたが、7月に入ってからは無安打で抑える試合も多く、安定感抜群の投球を続けている。

既に44試合に登板し、防御率1.69と抜群の安定感を誇る東條大樹や長身から伸びのある直球を繰り出すタイロン・ゲレーロらもいるが、小野も必要不可欠な存在となっている。益田は5月の防御率が3.60、6月の防御率が3.00と、クローザーとしてはよくない数字だが、7月は2.00と挽回中。オスナの存在は心身でラクになるだろうし、何よりもその存在が刺激になっていい投球につながっているとも考えられる。

繰り返しになるが打線は水物であり、特に投手力が充実したパ・リーグでは打高投低の傾向が顕著に表われるだろう。今後もリリーフ陣には負荷がかかることが予想されるが、1試合でも多く大量援護をして勝ちパターンの投手の負担を軽減したいところだ。

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