8番手スタートの角田裕毅にまさかのアクシデント

F1第12戦の舞台は真夏の南フランス。サーキットはオールドファンにお馴染みのポールリカールサーキットでフランスGPが行われた。タイヤに厳しいレイアウトな上、気温・路面温度ともに高いコンディションのなか行われる今大会は、タイヤマネジメントが勝敗を分けることになる。

前日に行われた予選でポールポジションを獲得したのはシャルル・ルクレール(フェラーリ)。前戦オーストリアGPでターボトラブルが発生したチームメイトのカルロス・サインツはPUを全交換。グリッド最後尾からのスタートが決まっていたが、Q3まで進出しルクレールにトウを使わせるなどサポートを行った。

このサインツの献身的な働きもあり、ルクレールはレッドブル優位のサーキットで見事ポールポジションを獲得。2番手にランキングトップのマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、3位にはセルジオ・ペレス(レッドブル)が入った。

フランスGPから大幅なアップデートを投入したアルファタウリは、ピエール・ガスリーが16位でQ1ノックアウトになってしまったが、角田裕毅がQ3に進出し、8番グリッドを獲得した。

スタートはルクレール、フェルスタッペンともにグリッド通り1コーナーに入っていく中、予選4番手からスタートしたルイス・ハミルトン(メルセデス)がペレスをパスし3番手に浮上。7番手スタートのフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)もスタートを決め、5番手まで順位をあげた。

後方では角田も順位をあげることに成功するも、エステバン・オコン(アルピーヌ)と接触し最後尾まで順位を落としてしまう。この接触の原因となったオコンには5秒のタイムペナルティが科された。

ルクレールVSフェルスタッペンのまさかの顛末

レースはトップ2が抜け出し、ルクレールとフェルスタッペンの一騎討ちに。3位ハミルトンにペレスが迫るもなかなか追い抜くことが出来ない。徐々にハミルトンから離されていくペレスに、アロンソをパスしたジョージ・ラッセル(メルセデス)が迫ってくる。

ペレス同様フェルスタッペンもルクレールとの差が開いていく。そんな中、フェルスタッペンが先に動く。16周目にピットインしハードタイヤに交換。新品タイヤでタイムを上げ、アンダーカットを狙う。

しかし18周目のターン11でトップのルクレールがまさかのクラッシュ。このクラッシュでSC(セーフティカー)が導入され、 ハミルトン、ペレス、ラッセル、サインツらがピットイン。ここでフェラーリがアンセーフリリースを行ってしまい、サインツに5秒のストップアンドゴーペナルティが科されてしまう。角田はオコンに追突され受けたダメージが大きく、ピットに戻りリタイアとなってしまった。

メルセデスが今季初のダブル表彰台を獲得

フェルスタッペン、ハミルトン、ペレス、ラッセルの順でレースは21周目にリスタート。フェルスタッペンが周回を重ねるごとにハミルトンとのギャップを開いていく中、後方ではミディアムタイヤに履き替えたサインツが順位を上げていく。

41週目にはペレスをパスし3位まで浮上。しかしその直後サインツにピットインの指示が飛び、タイヤを交換、そして5秒のタイムペナルティを消化し9位までポジションを下げてしまった。

タイヤが厳しくなったペレスにラッセルが迫る。ペースの良いラッセルのアタックを要所要所で防いでいくペレスだったが、49周目に周冠宇(アルファロメオ)がターン6でストップし、VSC(バーチャルセーフティカー)となる。50周目にリスタートとなったが、一瞬の隙をついたラッセルがペレスをオーバーテイクし3位に浮上した。

最終的に、ルクレールがリタイアしてから1度も首位を譲らなかったフェルスタッペンが優勝し、前戦の雪辱を果たした。2位にはこのレースで300戦目を迎えたハミルトン、3位にはペレスとのバトルを制したラッセルが入った。メルセデスにとっては今シーズン初のダブル表彰台となった。

次戦のハンガリーGPでF1はサマーブレイクに突入する。ハンガリーではフェラーリのマシンが合っているため、レッドブル陣営にとって落とせないフランスGPだったが、フェルスタッペンが目標通り優勝を果たした。次戦はフェラーリにとって落とせないレースとなるが、ここ数戦のトラブルを見ていると信頼性に不安が残る。

ルクレールのクラッシュはトラブルかミスなのかはまだ判明していないが、今回のリタイアは痛い。チャンピオンシップでさらに差をつけられただけではなく、次戦ハンガリーは来週末に行われるため、クラッシュの影響が尾をひくかもしれない。

夏休み前最後のレースを制するのは誰になるのか、そして今回素晴らしいペースを見せてくれた角田の巻き返しにも期待したい。

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