今シーズンは古川侑利が戦力に

今シーズンからBIGBOSSこと新庄剛志監督体制となった日本ハムは、支配下登録されている選手のほとんどを一軍で起用している。野手で一軍出場がないのは故障離脱中の五十幡亮汰ひとりで、投手も高卒ルーキーの達孝太、畔柳亨丞、松浦慶斗、右肘を故障したガントの4人のみだ。

ベテランから高卒以外の新人まで、全員にチャンスが与えられてきた。そこで結果を残せば一軍に定着する可能性も十分にある。今シーズンから加入した古川侑利も、そのチャンスを見事にものにしたひとりだ。

昨シーズン終了後に巨人を自由契約となった古川は12球団合同トライアウトに参加し、その後、日本ハムと育成契約を締結した。春季キャンプとオープン戦で結果を残すと、開幕前に支配下登録を勝ち取り開幕一軍入り。開幕以降も中継ぎとして貢献している。

途中登録を抹消されていた時期もあったが、ここまで24試合の登板で防御率3.08とまずまずの成績を残している。防御率は20試合以上登板している投手の中ではチームトップ。自由契約から這い上がり、チャンスをものにした好例といえる。

古川のように他球団を自由契約となり、日本ハムが獲得した選手は加入後にどのような成績を残してきたのだろう。2010年以降で振り返ってみたい。

金子千尋が加入し登録名を金子弌大に

日本ハムが獲得した主な自由契約の選手,ⒸSPAIA


2019年には超大物といっていい選手が日本ハムに加入した。前年までオリックスでプレーし通算120勝を挙げていた金子千尋である。

2014年に沢村賞に輝くなど球界を代表する右腕となっていた金子は、減額制限を超える年俸提示を受け自由契約を選択。オリックスを退団し、日本ハムへ移籍する道を選んだ。その際、登録名を「金子弌大」(読みは同じく”かねこちひろ”)としたことでも話題になった。

加入1年目は規定投球回には届かなかったものの、26試合(先発19試合)に登板し8勝(7敗)をマークした。しかし、2020年は主に中継ぎとして34試合(先発4試合)に登板するも防御率5点台。再び先発メインとなった2021年は8試合(先発6試合)で0勝4敗、防御率6点台と振るわず。今シーズンは2年ぶりの白星をマークするも1勝2敗、防御率4.85の成績で一軍の戦力にはなりきれていない。

2018年には實松一成(前巨人)、2016年には米野智人(前西武)と捕手を獲得している。いずれもコーチ兼任での入団だったこともあり、實松は2年間で6試合、米野は1年間で1試合のみの一軍出場だった。選手としての戦力というよりも控え捕手兼コーチとしての意味合いが強かった。

現首脳陣の紺田敏正と木田優夫も戦力外からの移籍組

2022年シーズンは外野守備走塁コーチを務めている紺田敏正と、ファームの監督である木田優夫も実は自由契約から日本ハムが獲得した選手だった。

2002年ドラフト6巡目指名で日本ハムに入団した紺田は、2010年に交換トレードで巨人へ移籍。しかし1年で戦力外通告を受け、12球団合同トライアウトを経て日本ハムに復帰する。だが一軍出場はなく2012年限りで現役を引退。そのままコーチとして現在も日本ハムに在籍している。

一方の木田は、2度のMLB挑戦を終えて2006年からヤクルトでプレーした。2009年オフに戦力外通告を受けると日本ハムが獲得。移籍初年度に21試合の登板で5勝をマークするも、その後登板機会が減少し2012年に戦力外通告を受けた。

その後、BCリーグを経て2015年にGM補佐として日本ハムへ復帰。2019年からはコーチとして再びユニフォームに袖を通している。今シーズンから二軍監督に就任。BIGBOSSが新型コロナウイルス陽性判定を受けた際には監督代行も務めた。

今シーズン、古川が戦力となった一方で金子は苦しんでいる。はたして復活し一軍の戦力となることはできるだろうか。

※数字は2022年7月24日終了時点

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