連覇へラストスパートなるか

プロ野球のパ・リーグは混戦のまま終盤に突入した。昨年覇者のオリックスも連覇に向け、ラストスパートをかけたいところだろう。

昨季の本塁打王・杉本裕太郎が二軍落ちするなど打線が本調子と言えない状況で優勝争いに踏みとどまっているのは、投手陣の奮闘によるところが大きい。

オリックスは名字に「山」がつく投手が多く、「オリックス山脈」の愛称で売り出されて話題になった。改めて彼らの今季成績を紹介しよう。

「最高峰」山本由伸は2年連続4冠へ視界良好

「オリックス山脈」の最高峰は山本由伸だ。6月19日の西武戦でノーヒットノーランを記録するなど、ここまでリーグ最多の11勝(5敗)を挙げ、防御率はリーグ唯一の1点台となる1.75。163奪三振、勝率.688もリーグトップで、2年連続投手4冠も現実味を帯びてきた。8月は1勝のみと白星に恵まれていないが、味方打線の援護がないだけで、30投球回で防御率1.50の申し分ない成績を残している。

今季の山本の登板は、おそらくあと4試合か5試合。逆転優勝に向け、さらにクライマックスシリーズに向けて、登板日は確実に白星を拾えるかどうかがカギだろう。

2019年に最高勝率に輝いた山岡泰輔も19試合に登板して6勝6敗、防御率1.98の好成績。タテに大きく割れるスライダーを武器に、ローテーションの一角を担っている。

明治大からドラフト1位で入団して8年目の山﨑福也は、21試合登板で4勝7敗。開幕から先発ローテーションで登板してきたが、8月に入ってから中継ぎで起用されている。いずれにしても、投手陣の中で重要なピースだろう。

残り1カ月「動かざること山の如し」

同じ山﨑でも、山﨑颯一郎は敦賀気比高から入団6年目の24歳だ。190センチの長身から投げ込むストレートは平均149.4キロ。今季は5試合登板で0勝2敗だが、まだまだ伸びしろのある素材であることは間違いない。

先発ではないが、13年目の山田修義も10試合登板で1勝を挙げている。また、昨季51試合に登板した4年目左腕の富山凌雅は6月6日に抹消され、現在は二軍で登板を重ねている。シーズン終盤で出番が来るかもしれない。

さらに、まだ一軍登板はないものの、福岡大大濠高から2020年ドラフト1位で入団した大器・山下舜平大もいる。投手ではないが、山足達也はユーティリティープレーヤーとして欠かせない存在だ。

戦国武将・武田信玄は「動かざること山の如し」と軍旗にしたためた。泣いても笑っても残り1カ月。今さら、じたばたしても始まらない。どっしりと腰を据え、キャンプから積み上げてきたことを発揮するのみだ。

オリックスは獅子も鷹も鷲も蹴散らし、頂上に立つことができるか。戦国パ・リーグを制して歓喜の登頂を果たすまで、決死の勝負はこれからが本番だ。

※成績は9月1日現在

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