コース紹介

今週は中山芝2200mを舞台にGⅡセントライト記念が行われる。ダービー3着など世代の最上位で戦ってきたアスクビクターモア、京成杯覇者オニャンコポン、夏の上がり馬ガイアフォースなど、菊花賞への切符をかけた東のトライアルレースに精鋭3歳馬たちが集結する。

中山芝2200mが舞台の重賞はGⅡが3つ。セントライト記念の他、冬の風物詩・AJCC、秋GⅠへの重要な前哨戦となるオールカマーが施行される。2週連続で重賞が行われるのに先立って、同コースの特徴をデータで分析していく(使用するデータは2012年9月17日〜2022年4月17日)。

まずはコース紹介。芝2000mと同様にスタンド正面からのスタート。2コーナーから外回りコースへ進出し、200mほどの短い向こう正面からカーブの緩い3コーナーまで下りが続く。4コーナーにかけてはもう一段下りが続いてペースアップ、ラスト310mの直線に待ち受ける急坂で最後の我慢比べとなる。

タフな条件、逃げよりも番手

中山芝2200m・過去10年の枠別成績,ⒸSPAIA


<中山芝2200m・過去10年の枠別成績>
1枠【21-14-16-183】勝率9.0%/連対率15.0%/複勝率21.8%
2枠【16-21-22-192】勝率6.4%/連対率14.7%/複勝率23.5%
3枠【18-17-14-208】勝率7.0%/連対率13.6%/複勝率19.1%
4枠【21-28-19-201】勝率7.8%/連対率18.2%/複勝率25.3%
5枠【20-14-24-224】勝率7.1%/連対率12.1%/複勝率20.6%
6枠【23-11-16-246】勝率7.8%/連対率11.5%/複勝率16.9%
7枠【22-25-23-250】勝率6.9%/連対率14.7%/複勝率21.9%
8枠【16-27-23-273】勝率4.7%/連対率12.7%/複勝率19.5%

枠別成績は、4枠がほとんど大差ないものの頭一つリード。対照的に6枠、8枠と外目の枠は複勝率2割を下回っている。特に8枠は単勝回収率30%と最低の水準で、若干評価を下げるのがよさそうだ。

重賞28レースに限定しても1枠【2-7-3-27】複勝率30.8%、2枠【4-3-5-32】複勝率27.3%と内枠有利の傾向が生じ、8枠【2-3-2-55】複勝率11.3%がさらに好走率を下げる。条件戦と比べシビアなラップが刻まれやすく、全体的にコーナーが緩いために外々を回るロスが最後の直線でのひと押しを妨げる。最短ルートをとれる白帽と黒帽を重視していきたい。

中山芝2200m・過去10年の脚質別成績,ⒸSPAIA


<中山芝2200m・過去10年の脚質別成績>
逃げ【25-13-12-127】勝率14.1%/連対率21.5%/複勝率28.2%
先行【68-72-60-340】勝率12.6%/連対率25.9%/複勝率37.0%
差し【49-54-64-675】勝率5.8%/連対率12.2%/複勝率19.8%
追込【10-10-11-614】勝率1.6%/連対率3.1%/複勝率4.8%

脚質別成績ではセオリー通り前が有利ながら、逃げよりも先行の成績がよい点がおもしろい。勝率こそ逃げ馬がわずかに上回っているものの、先行の複勝率が4割近い点はやはり評価できる。ペースアップからの急坂というタフなコースかつ、後ろが届きにくいコース形態が数字に表れているようだ。

重賞に限定すると逃げ馬が【3-1-1-25】複勝率16.7%と数字を落とす。先行勢は依然35.7%の複勝率を保っているため、基本は番手を重視したいところ。その他差しが【7-11-16-121】複勝率21.9%とわずかに買える条件となっている点を覚えておきたい。

異様に2着が多いディープ

中山芝2200m・過去10年の種牡馬別成績,ⒸSPAIA


<中山芝2200m・過去10年の種牡馬別成績>
ディープインパクト【23-24-11-113】勝率13.5%/連対率27.5%/複勝率33.9%
モーリス【2-1-3-12】勝率11.1%/連対率16.7%/複勝率33.3%
エイシンフラッシュ【2-3-1-19】勝率8.0%/連対率20.0%/複勝率24.0%

セントライト記念に登録している種牡馬の中ではディープインパクトが好成績。単複回収率はともに70%台と妙味はないものの、3分の1の産駒が好走しているデータはやはり心強い。重賞でも【5-11-4-40】複勝率33.3%と落ちず、3番人気以内なら【4-9-3-14】複勝率53.3%をマークしているが、2016年のオールカマー以降該当馬が【0-8-1-8】と異様に2着が多く、アスクビクターモアの2着付けが面白そうだ。

ベジャール、マテンロウスカイ、ラーグルフとチャンスがありそうな3頭が登録しているモーリス産駒も複勝率3割超え。3勝クラス以上では【0-0-0-4】だが人気次第では押さえておきたいところだ。なお上位人気になりそうなオニャンコポンが該当するエイシンフラッシュ産駒は2勝クラス以上で馬券圏内がない。その他ガイアフォースのキタサンブラック産駒は【0-0-0-1】となっている。

中山芝2200m・過去10年の騎手別成績,ⒸSPAIA


<中山芝2200m・過去10年の騎手別成績>
田辺裕信【13-12-7-71】勝率12.6%/連対率24.3%/複勝率31.1%
横山武史【6-4-2-17】勝率20.7%/連対率34.5%/複勝率41.4%
戸崎圭太【10-17-12-52】勝率11.0%/連対率29.7%/複勝率42.9%

騎手別成績ではアスクビクターモアに騎乗する田辺裕信騎手が複勝率3割超え。単勝回収率は150%を上回っているものの、人気馬では勝ち切れない面も。2・3着付けが妙味面でも賢い選択となりそうだ。

騎乗機会は少ないものの、横山武史騎手は田辺騎手を上回る安定感を誇る。3勝クラス以上でも昨年のオールカマー制覇(ウインマリリン)を筆頭に【2-0-2-4】複勝率5割、ビッグレースで存在感を発揮している。騎乗予定のショウナンマグマは気性面に問題があるもののポテンシャルは十分。買い目には入れておきたいところだ。関東勢では戸崎圭太騎手も重賞で【1-5-3-11】としぶとく馬券圏内に入っている。

中山芝2200mコースデータ,ⒸSPAIA


《ライタープロフィール》
東大ホースメンクラブ
約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」で予想を公開中。

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