「優勝は目指さない」と宣言した2022年

日本ハムは9月12日のロッテ戦に敗れ、4年連続のBクラスが確定した。今シーズンからチームの指揮を採る新庄剛志監督は、就任会見で「優勝は目指さない。選手全員を一軍で起用する」など様々な改革案を打ち出し、とにかく選手に実戦経験を積ませて、シーズンを通して育成するという方針を掲げていた。

育成を重視する中で7月には7連勝を記録するなど、勢いに乗った時のチームの強さを感じさせる場面もあり、開幕前から公言していた試みをぶれることなく実践し続ける姿勢には来シーズンへの希望がのぞく。

松本剛と清宮幸太郎の成長は大きな収穫

優勝を目指さないと宣言し、様々な選手起用や常識に囚われない作戦を試みた新庄ビッグボスの下で大きく飛躍を遂げた選手達がいる。その筆頭が松本剛だ。

松本は2017年に115試合に出場、打率.274を記録し侍ジャパンにも選手されるなど、レギュラーとして期待される程の活躍を見せていた。しかし、2018年以降は目立った活躍ができず、持っているポテンシャルの高さはあるもののレギュラーを掴めずにいた。

そんな中、新庄ビッグボスは今シーズンの開幕戦に松本を4番で起用。新庄ビッグボスでなければ実績のない選手を開幕戦の4番に起用することはまずあり得ないだろう。松本は2安打を放ち見事結果を出すと、そこから勢いに乗って打ち続け、5月1日のロッテ戦終了時点で打率.415と驚異的な数字をマークした。

その後は故障離脱もあり打率を落としたものの、現在9月16日終了時点で打率.351と首位打者争いを独走している。このままいけば来シーズンも戦力として十分に期待が持てる。

もう一人、チームトップの16本塁打を放っている清宮幸太郎も飛躍を遂げた選手と言っていい。入団時から期待が大きいだけに周りからは厳しい声が聞かれるが、大卒1年目の選手のシーズンと考えれば16本塁打は十分とも言える。

打率2割台前半と確実性には欠けるが、長打を期待されて入団している選手としては、シーズンを通してホームランが打てるという手応えを掴んだことは気持ちの面でも大きいだろう。来シーズンは長打力に加え、どのようにして確実性を上げるのか。清宮にとって初めて手ごたえを掴んだと言えるシーズンの後だけに、今オフの過ごし方次第ではさらに化ける可能性もある。

16本のホームランを見てみると、やはり打球に角度をつけるという点において才能を感じさせる。各チームのエース級に右投手が多いことも踏まえ、左の長距離打者としての活躍に期待したい。

伊藤大海をクローザーで起用?

Bクラスが確定した後もシーズンを通しての戦い方はぶれておらず、新庄ビッグボスは試行錯誤を続けている。来シーズンに向けて、残りの試合では今シーズン確立できなかったクローザーの育成に励むべきだろう。

既に新庄ビッグボスは先発で起用している伊藤大海をクローザーで試すことを示唆している。伊藤は現在10勝をあげており、防御率は2.97の好成績。先発の柱として来シーズンも期待できるだけに異例とも言えるが、こういった決断が出来る新庄ビッグボスに今後も注目したい。

来シーズンは北海道北広島市に新設されるES CON FIELD HOKKAIDO(エスコンフィールド北海道)で3月30日に開幕戦が行われる。日本ハムだけ他球団より1日早く行われるのは新本拠地への注目を集めるためだ。2004年に東京から北海道に移転した時のような熱狂が再び訪れる可能性を秘めている。

ただ、当時は北海道に移転しただけで盛り上がっていたわけではない。当時現役だった新庄剛志や小笠原道大、稲葉篤紀、ダルビッシュ有らスター選手が多くいたことに加え、2006年に優勝したことがファンの心を惹きつけた。

強いファイターズに夢中になり、勝利を喜んできたファンが今もファイターズを応援している。来シーズンは優勝を目指し、その過程で北海道のファンを盛り上げてほしい。

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