リーグ3位の防御率2.01をマークした加藤

プロ野球のレギュラーシーズンが終了し、早くも監督交代や戦力外通告などのニュースが飛び交っている。FAなど本格的なストーブリーグはまだ先だが、2023年は各チームとも顔ぶれが大きく変わり話題も多そうだ。

その中でも注目ポイントのひとつが日本ハム。北海道北広島市に新設の「エスコンフィールド北海道」に本拠地を移転し、セ・パ両リーグの他球団より1日早い3月30日に開幕することが決まっている。

10月2日の今季最終戦終了後、セレモニーで新庄剛志監督は来季も指揮を執ることを宣言し、早くも開幕投手に加藤貴之を指名した。1年目の今季は支配下登録の全選手を一軍で起用して戦力を見極め、来季は勝負のシーズン。ルーキーの北山亘基を開幕投手に抜擢するサプライズだった今季とは違い、開幕ダッシュを成功させるために絶対的な信頼を置く左腕に託すことを決めたのだ。

加藤は拓大紅陵高から新日鉄住金かずさマジックを経て2015年ドラフト2位で入団し、1年目から7勝をマーク。昨季は初めて規定投球回に到達し、今季はキャリアハイの8勝を挙げて防御率はリーグ3位の2.01だった。

ストレートは平均137.8キロと球威はないが、カットボール、フォーク、スライダー、シュート、カーブ、チェンジアップと変化球を自在に操る。カットボールは被打率.189、フォークは同.165を記録。来季は初の2桁勝利を期待される30歳だ。

与四球率は12球団唯一の0点台

加藤のセールスポイントは正確なコントロール。11与四球は規定投球回到達者の中では断トツに少ない。セ・リーグを含めても2位の阪神・西勇輝と巨人・菅野智之の26与四球を大幅に引き離している。

9イニングあたりで与える四球数を表す指標「BB/9(与四球率)」は0.67と、12球団で唯一の0点台だ。2位以下に西(1.58)、菅野(1.59)、楽天・田中将大(1.66)、阪神・青柳晃洋(1.77)らセ・パを代表する好投手を従えてのトップだから日本球界最高レベルの制球力と言っても過言ではないだろう。

対戦打者に占める与四球の割合を示す「BB%」も12球団トップの2.0%。チーム防御率3.46でリーグ5位の日本ハム投手陣の中で屈指の安定感を誇っている。チーム総得点がリーグ最少の463だったこともあって8勝にとどまったが、2桁勝っても何ら不思議ではない投球を続けていた。

球威がないためコントロールミスが命取りになるリスクはもちろんある。パワーヒッターの多いパ・リーグではなおさらだ。今季の被本塁打は両リーグの規定投球回到達者19人中7位タイの9本、1試合で打たれる本塁打数を表す指標「HR/9」は同8位タイの0.55。1位・山本由伸(オリックス)の0.28に比べると高いが、田中将大(0.88)や同僚の上沢直之(0.89)、菅野智之(0.92)、ヤクルト小川泰弘(0.94)らよりも低い数値だ。

球威がない割にHR/9がそれほど高くないのはコントロールミスが少ない証拠と言える。大崩れしないのは首脳陣が最も使いやすい条件のひとつだろう。

最下位ながら、松本剛が首位打者に輝き、清宮幸太郎は自己最多の18本塁打を放つなど新戦力が台頭している日本ハム。投打がかみ合えば来季は侮れない存在となりそうだ。

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