投手では廣畑と八木が中継ぎの戦力に

2022年のプロ野球界は、ロッテの松川虎生が高卒捕手として史上3人目の開幕マスクをかぶり、巨人の大勢が新人最多タイの37セーブを挙げるなど、ルーキーの活躍が目立つ1年となった。

そこで球団ごとに一軍で活躍したルーキーの通信簿を作成してみた。投手は「球威」「制球力」「奪三振」「総合」、野手は「パワー」「選球眼」「走力」「貢献度」のそれぞれ4項目を5段階で評価している。

今回は3年ぶりのBクラスに終わったロッテを見ていこう。

ロッテのルーキー通信簿インフォグラフィック


まずは投手。ロッテは社会人から廣畑敦也(3位・三菱自動車倉敷オーシャンズ)と八木彬(5位・三菱重工WEST)、高校生の秋山正雲(4位・二松学舎大附高)の3人を獲得した。

即戦力として期待され入団した社会人出身の2人は、ともに中継ぎとして一軍で活躍。廣畑は開幕一軍入りを果たしたものの、2度登録抹消されるなど安定感に欠け、30試合に登板して0勝1敗2ホールド、防御率4.91の成績だった。一方の八木は5月中旬に一軍初昇格すると、初登板から8試合連続無失点と好投。最終的には、22試合に登板して防御率3.63とまずまずの成績を残した。

投手の各項目は球威がリーグの平均球速、制球力は同BB%(対戦打者に占める与四球の割合)、奪三振は同K%(対戦打者に占める奪三振の割合)、総合は同FIP(投手の責任である被本塁打、与四死球数、奪三振数のみで投手の能力を評価した指標)から算定した。

廣畑は直球の平均球速が147.7キロ、BB%は8.8といずれも一軍で平均的な数字で評価はともに「3」。その一方で、中継ぎとして重要な奪三振能力を測るK%は17.0と平均以下で「2」、これが響き総合評価も「2」となった。

一軍で通用しなかった大きな要因は投球の軸となる直球だろう。被打率は.377で、今季浴びた本塁打5本はいずれも直球を打たれていた。オフは直球の質に磨きをかけ、2年目の飛躍につなげたい。

八木は平均球速こそ146.6キロと廣畑を下回ったが、BB%は8.3、K%は21.9と投球内容では上回り、総合評価も「3」となった。ただ、今季はビハインド時などプレッシャーの少ない場面での起用が多かった。来季は首脳陣の信頼を勝ち取り、ブルペンでの序列を上げたいところだ。

秋山は一軍での登板はなかったが、二軍で15試合(うち4試合で先発)に登板して4勝1敗、防御率2.34。高卒1年目としては上々の成績を残した。

70試合で先発マスクかぶった松川虎生

野手ではドラフト1位・松川虎生(市和歌山高)の活躍が光った。高卒新人では史上3人目となる開幕マスクを勝ち取ると、4月10日のオリックス戦(ZOZOマリン)では佐々木朗希とのバッテリーで完全試合を達成。1度も二軍落ちすることなく70試合でスタメンマスクをかぶり、18歳とは思えぬ捕手としての能力の高さを見せた。打撃面では、打率.173、0本塁打、14打点と苦しんだが、高卒ということを考えれば十分合格点だろう。

一方、2位の池田来翔は二塁や三塁などで出場機会をうかがったが、11試合で打率.091と打撃で結果を残せず。二軍では79試合に出場して打率.241、2本塁打、14打点の成績だった。

野手の各項目は、パワーがリーグの平均ISO(=長打率−打率:長打力を示す指標)、選球眼は同BB/K(四球と三振の割合から打者の選球眼を見る指標)、走力は同spd(走力を示す指標)、貢献度は同wRC(特定の打者が生み出した得点を示す指標)から算定した。

高校時代は強打の捕手として鳴らした松川だったが、プロの舞台では212打席で本塁打はゼロ。打撃ではプロの壁にぶつかったが、選球眼は「3」とアプローチの良さは垣間見せた。来季は守備だけでなく打撃でも印象に残る活躍を見せたい。

池田は走力で「3」と走塁面で光るところを見せたが、総合的には力不足を痛感するシーズンとなった。来季は一軍戦力となれるよう打撃と守備に磨きをかけたい。

2022年ドラフトでは、専修大の菊地吏玖、天理大の友杉篤輝を指名し、即戦力の先発と課題の遊撃の補強に成功したロッテ。吉井理人新監督の下、来季もどのような若手が台頭してくるのか楽しみな1年となりそうだ。

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