他馬を0.7秒以上も上回る切れ味を発揮

11月13日(日)の阪神競馬場は1レース前から雨が降り始め、午後に入ると馬場状態は重まで悪化した。その雨が一旦上がったタイミングで行われた黄菊賞(1勝クラス・芝2000m)を勝利したのが、セブンマジシャン(栗東・高野友和厩舎)だった。

中山芝1800mの新馬戦は2番手追走から後続に0.4秒差つけ勝利。今回はそれ以来のレースだった。9頭立ての8番枠からスタートしたが、直後に挟まれ最後方からの競馬となった。

1000m通過が1:04.0とスローペースで流れ、4角でもまだ後方から2頭目。馬群の大外を回って直線へと向くと、食い下がるビューティーワンを残り200m標識手前であっさりと交わし、1.1/4馬身差、他馬を0.7秒以上も上回る上がり34.7の切れ味を発揮した。

父はジャスタウェイ、母系は叔母にクロノジェネシスがおり、血統面から道悪をこなせる要素が揃っていた。それでも、新馬戦とは違う差す形でラスト3F11.8-11.8-11.8と最後まで減速することなく駆け抜けた内容は良かった。

加えて、検量室前で高野調教師が引き上げてきたセブンマジシャンとC.デムーロ騎手を拍手で出迎えた表情が印象的だった。今後は中距離の重賞戦線で活躍が期待できそうだ。

レース後のセブンマジシャンとC.デムーロ騎手、高野調教師,ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)



注目2歳馬のセブンマジシャン,ⒸSPAIA(写真撮影:三木俊幸)


今年も素質馬が集結

今週末のレースで真っ先にピックアップしたいのは、11月19日(土)に行われる東京スポーツ杯2歳S。昨年はイクイノックスが勝利するなど、毎年素質馬が集結することで知られる。

これまでに取り上げた馬ではフェイト(栗東・矢作芳人厩舎)、テンカノギジン(美浦・手塚貴久厩舎)、ダノンザタイガー(美浦・国枝栄厩舎)の新潟芝1800mで勝ち上がった3頭に加え、今回と同じ舞台で1:47.0という好タイムをマークしたタイセイクラージュ(栗東・矢作芳人厩舎)も参戦予定だ。

これらの馬たちにとって最大のライバルになりそうなのが、中京芝2000mの新馬戦で後続に8馬身、1.3秒差をつけ圧勝したハーツコンチェルト(美浦・武井亮厩舎)。

高いパフォーマンスを披露した馬が、次走で思わぬ敗戦を喫した例も多い今年の2歳戦。好メンバーが揃った今回、各馬がどのようなレースを見せるのか目が離せない。

ライタープロフィール
三木俊幸
編集者として競馬に携わった後、フリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場を飛び回りつつ、ライターとしても執筆している。

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