ラスト11.0-11.2で後続を突き放す

日高の生産、北海道市場でノーザンファームが落札、馬主が吉田和美氏というとGⅠ・6勝の大活躍を果たしたモーリスが思い出される。11月20日(日)の阪神4R・芝2000m戦で、同じような経歴を持つタッチウッド(栗東・武幸四郎厩舎)がデビュー勝ちを果たした。

ドゥラメンテ産駒の牡馬で、半兄に今年のエプソムCを制したノースブリッジがいるという血統。1週前の栗東CWでの追い切りではラスト10.7と、その週に追い切った馬の中で最も速いタイムを叩き出していた。

レースではムーア騎手を背に9頭立ての大外枠からスタートを切ると、自らハナを奪う。向正面に入ると13秒台のラップに落として1000m通過は1:03.1のスローペース。4角では人気の一角、ブリックスダールに並びかけられるも、直線に入ったところでは再び突き放す。

そこからはムーア騎手のアクションに応えて、後続との差を広げる一方。稍重の馬場状態でありながら、ラスト11.0-11.2でまとめて2着のジーニアスバローズに6馬身差、そこから3着シゲルオトコギとはさらに5馬身差、勝ちタイム2:02.2での圧勝だった。

調教タイムは素晴らしかったが、戦前は「初戦向きではないのかもしれない」というコメントも見られ、レース当日も馬体重524kgでまだまだ余裕があるという印象さえ受けた。しかし実戦に行くとそんな不安を全く見せず。歩いている時には感じられなかった2歳馬離れした胸前やトモの筋肉が、ゴール前の写真からは見て取れる。

瞬発力勝負向きというより、長く良い脚を使う持続力タイプに映る。距離も2400mに延びたとしても問題なさそう。大舞台で活躍できるだけの素質は十分、大物感があり今後が非常に楽しみだ。

注目2歳馬タッチウッド,ⒸSPAIA


クラシック候補として頭一つ抜け出せるか

今週末の2歳戦で見逃せないのは、26日(土)に阪神競馬場で行われる京都2歳S。同じ阪神芝2000mの新馬戦を豪快に差し切ったグランヴィノス(栗東・友道康夫厩舎)に注目したい。新馬戦は負かした2、3着馬も次走強い内容で勝ち上がっており、ハイレベルだったと言える。順当に勝利できれば、来春のクラシック主役候補として頭一つ抜け出す存在となるだろう。

新馬戦では、26日(土)の阪神5R・芝1600m戦を予定しているアスクビートルズ(栗東・藤原英昭厩舎)、27日(日)東京6R・芝1800m戦のタスティエーラ(美浦・堀宣行厩舎)に注目している。

アスクビートルズは父Frankel、母ストレイトガールという良血。栗東CWでも好タイムを叩き出し、1週前は坂路で51.7-37.1-24.3-11.9。動きの良さが目立つ。

タスティエーラはサトノクラウン産駒。こちらも美浦Wコースで1か月に渡って入念に乗り込まれ、1週前は6F84.6-66.5-51.7-36.9-23.4-11.3と文句なしの内容。週を追うごとに内容も良化が見られる。ムーア騎手とのコンビで、万全の態勢で挑んでくるだろう。

ライタープロフィール
三木俊幸
編集者として競馬に携わった後、フリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場を飛び回りつつ、ライターとしても執筆している。

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