コース紹介

今週は中京ダート1800mを舞台に、GⅠチャンピオンズCが行われる。昨年の同レース覇者、国内ダート路線最強格のテーオーケインズに、UAEダービーを勝ち、JBCクラシック2着の3歳馬クラウンプライド、ダート転向わずか3戦目でシリウスSを制したジュンライトボルト、アンタレスSでオメガパフューム相手に健闘したグロリアムンディなどが挑む。

このコースを舞台とする重賞はチャンピオンズCの他、勝ち馬にフェブラリーSの優先出走権が与えられる東海Sがある。コースの特徴を過去のデータから分析していこう(使用するデータは特筆ない限り2017年12月2日〜2022年10月2日)。

まずはコース紹介。直線半ば上り坂の途中からスタートし、しばらくはポジション繰り広げられる。2コーナーから向正面にかけて上りを通過すると、4コーナーまでの600mをひたすらに下っていく。最後に待ち受ける400mを超える直線は高低差2m近い急坂が設定されており、最後の力を振り絞っての我慢比べとなる。

チャンピオンズCで馬券絡みのない8枠

過去5年の中京ダート1800m・枠別成績,ⒸSPAIA


<過去5年の中京ダート1800m・枠別成績>
1枠【44-40-43-373】勝率8.8%/連対率16.8%/複勝率25.4%
2枠【37-55-44-409】勝率6.8%/連対率16.9%/複勝率25.0%
3枠【44-44-45-447】勝率7.6%/連対率15.2%/複勝率22.9%
4枠【55-43-41-492】勝率8.7%/連対率15.5%/複勝率22.0%
5枠【54-48-49-522】勝率8.0%/連対率15.2%/複勝率22.4%
6枠【55-63-61-546】勝率7.6%/連対率16.3%/複勝率24.7%
7枠【47-51-52-608】勝率6.2%/連対率12.9%/複勝率19.8%
8枠【60-54-59-603】勝率7.7%/連対率14.7%/複勝率22.3%

全体の枠別成績に大きな差はないが、比較的内めから真ん中の枠が勝率・連対率で優位を保っている。中でも強調したいのが2枠、チャンピオンズCでは2014年2着ナムラビクター、2015年1着サンビスタ、2016年2着アウォーディー、2018年1着ルヴァンスレーヴ、2019年3着インティと好走馬が続出している。気になる黒帽の馬はとりあえず買い目に入れておくのが吉だろう。

一方で注意したいのは8枠。コーナー4つのコースで外々を回される不利は大きく、特に上級条件ではロスが致命傷になりやすい。同コースの重賞を8枠から勝ったのは2013年東海Sのグレープブランデーのみ、過去8回のチャンピオンズCでは【0-0-0-15】と馬券絡みがない。おととしは単勝1.4倍と断然人気だったクリソベリルが8枠15番から4着に敗れたのも記憶に新しいところだ。桃帽を引いてしまった馬の評価は否応なしに下げざるをえない。

過去5年の中京ダート1800m・脚質別成績,ⒸSPAIA


<過去5年の中京ダート1800m・脚質別成績>
逃げ【89-61-56-239】勝率20.0%/連対率33.7%/複勝率46.3%
先行【208-218-151-734】勝率15.9%/連対率32.5%/複勝率44.0%
差し【68-86-140-1504】勝率3.8%/連対率8.6%/複勝率16.4%
追込【23-19-36-1479】勝率1.5%/連対率2.7%/複勝率5.0%

直線の長いコースとは裏腹に差しがあまり決まっておらず、逃げ・先行の複勝率が驚異の4割超えを誇る。末脚爆発のイメージで差し馬を買うと痛い目に遭いやすいコースなので、条件戦などではポジションを取れる馬を素直に信用すべきだ。

しかしGⅠともなると話は別。過去8回のチャンピオンズCでは逃げが3着3回、その他先行・4勝、差し・2勝、追込・2勝。脚力があれば道中の位置は問われておらず、前めで運ぶ馬をことさら重視する必要はない。ただ前走逃げは【0-0-3-8】と連対がなく、クラウンプライドを連系馬券で嫌う選択肢はありそうだ。

大敗後も巻き返す武豊騎手

過去5年の中京ダート1800m・種牡馬別成績,ⒸSPAIA


<過去5年の中京ダート1800m・種牡馬別成績>
シニスターミニスター【13-8-4-79】勝率12.5%/連対率20.2%/複勝率24.0%
キングカメハメハ【13-13-10-96】勝率9.8%/連対率19.7%/複勝率27.3%
ハーツクライ【13-12-10-102】勝率9.5%/連対率18.2%/複勝率25.5%
キズナ【12-10-10-81】勝率10.6%/連対率19.5%/複勝率28.3%

チャンピオンズCで人気を集めそうな馬たちの種牡馬別成績を確認する。まずは1番人気がほぼ確実なテーオーケインズのシニスターミニスター。条件戦を中心に堅実な走りを見せており、単勝回収率は105%と収支プラス域。1番人気で【5-1-0-1】と安定しており、やはり主役の評価をすべきだろう。

グロリアムンディ、ジュンライトボルトと上位人気が予想されるキングカメハメハ産駒も3割近い複勝率を記録。チャンピオンズCでもチュウワウィザードが2度の連対、ホッコータルマエの勝利と結果を出している。ただ前走がJRAのダートオープン、重賞だった馬は【0-1-0-14】、平均人気6.3に比して平均着順8.7と苦しく、ジュンライトボルトは推奨しにくい。

ハーツクライ産駒は13勝を挙げ、スワーヴアラミスが今年の東海Sを7番人気で制している。今年のジャパンダートダービー馬、3歳馬の中でも不気味な存在を放つノットゥルノが該当する。その他キズナ(ハピ)は単勝回収率278%・複勝回収率133%と妙味がある。

過去5年の中京ダート1800m・騎手別成績,ⒸSPAIA


<過去5年の中京ダート1800m・騎手別成績>
松山弘平【21-22-17-103】勝率12.9%/連対率26.4%/複勝率36.8%
福永祐一【20-7-12-55】勝率21.3%/連対率28.7%/複勝率41.5%
川田将雅【18-10-4-41】勝率24.7%/連対率38.4%/複勝率43.8%
武豊【9-11-12-36】勝率13.2%/連対率29.4%/複勝率47.1%

騎手別成績ではテーオーケインズとコンビを組む松山弘平騎手が最多勝。騎乗回数も最多のため好走率自体は後述する3人のジョッキーに劣るが、コース経験の豊富さは十分に強みといえるだろう。

勝率が高いのは福永祐一騎手。新馬【3-2-1-3】、未勝利【6-4-4-14】などで全体の数字を伸ばしており、平場を中心に頼りになるジョッキーだ。ただ過去8回のチャンピオンズCでは馬券絡みがない。その他シャマルに騎乗する川田将雅騎手もさすがの数字。

複勝率5割弱と素晴らしい成績を残しているのが武豊騎手、前走で1秒以上負けていた馬でも複勝率が依然4割を超えている。前走日本テレビ盃の大敗で人気を落としそうなノットゥルノだが、データ上は軽視禁物だ。

過去5年の中京ダート1800mデータ分析,ⒸSPAIA



《ライタープロフィール》
東大ホースメンクラブ
約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」で予想を公開中。

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