先発挑戦の平良海馬が今季初登板で好投

今季から先発に挑戦している西武の平良海馬が、26日のロッテとのプレシーズンマッチ(高知・春野)に登板した。今季初めて対外試合の先発マウンドに上がった右腕は、3イニングを投げ、1安打4奪三振1四球で無失点。先発ローテーション入りへ順調なスタートを切った。

平良は高卒3年目の2020年に20試合連続無失点を記録し、新人王のタイトルを獲得。翌21年には、NPB新記録の39試合連続無失点、リーグ初のシーズン20セーブ&20ホールドを記録した。昨季もともにリーグ最多となる61登板、35ホールドポイントをマークし、最優秀中継ぎ投手のタイトルを獲得。絶対的なセットアッパーとして活躍を続けていた。

そんな平良が今季、満を持して先発へと転向する。かねてから希望していたものが今季ようやく球団に認められた形だが、果たしてこの挑戦は成功するのだろうか。近年パ・リーグでは、中継ぎから先発へ転向して球界を代表するエースとなった投手が目立つ。現役投手では、オリックスの山本由伸がその代表格だろう。

山本は高卒2年目だった2018年にリリーフとして54試合に登板し、防御率2.89、32ホールドの好成績を残して頭角を現した。翌19年からは先発に転向し、防御率1.95で自身初タイトルとなる最優秀防御率を獲得。20年には31イニング連続無失点を記録した。

そして、初の開幕投手を務めた21年には最多勝、最優秀防御率、最多奪三振、最高勝率の投手4冠を達成し、沢村賞、リーグMVPも受賞するなどタイトルを総なめ。さらに、昨季は史上86人目のノーヒットノーランを達成すると、2年連続で投手4冠、沢村賞、リーグMVPを獲得し、球史に残る偉業を達成した。まさに先発転向が大成功を収めた例と言える。

また、今季ソフトバンクからMLBのメッツへ移籍した千賀滉大も中継ぎからの先発転向組だ。高卒3年目だった2013年に中継ぎとしてブレイク。150キロ超の剛速球と“お化けフォーク”を武器にチーム2位の51試合に登板した。

15年から先発に転向し、16年から7年連続で2桁勝利を記録。19年にNPB記録のシーズン奪三振率11.33をマークし、227奪三振で最多奪三振のタイトルを獲得すると、20年には最多勝、最優秀防御率、最多奪三振の投手3冠に輝くなど、球界を代表する先発投手へと成長した。

リリーフに再転向する投手も…平良は成功するか

その一方で、先発転向がうまくいかなかったケースもある。近年で言えば、楽天・松井裕樹がそのひとりだ。高卒2年目の2015年からクローザーに抜擢されると、3年連続で30セーブ以上をマーク。チームの守護神として活躍していたが、20年に先発へ転向した。

だが、春季キャンプから先発として調整を進めるもオープン戦から調子が上がらず。シーズンに入っても初先発から2試合連続で5回持たずに降板し、二軍で再調整となった。8月に入団1年目以来6年ぶりの先発勝利を挙げたが、不安定な投球が続いたため、シーズン終盤にリリーフへ再転向。翌21年からはクローザーへと復帰した。

先発と中継ぎでは調整方法に大きな違いがあり、また、スタミナ面や投球スタイルの変更を余儀なくされるなど、対処しなければならない課題がたくさんある。球界屈指の守護神として活躍している松井の転向がうまくいかなかったことが、その難しさを物語っている。

今季プロ入り後初めて本格的に先発へ挑戦する平良にとっても、これらの課題を乗り越えられるかが成功へのカギとなるだろう。26日の今季初先発では、昨年まで投げていなかったカーブやツーシームを試すなど、先発転向のための準備をこのオフ入念に進めてきたことをうかがわせる投球を見せていた。

今後イニング数を増やしていったときのペース配分など体力面での課題もクリアできれば、開幕ローテ入りも見えてくるだろう。昨季のチーム防御率は2.75とリーグ1位だった西武投手陣。平良の先発転向が成功すれば、リーグ随一の投手王国がさらに強化されるだけに、今後の登板は要注目だ。

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