展開を握るオパールシャルム

3月26日(日)に高松宮記念(GⅠ・芝1200m)が中京競馬場で行われる。昨年は8番人気ナランフレグが勝利し、3着には17番人気キルロードが入る荒れ模様のレースとなった。今年はそのナランフレグに加え、馬主のお膝下でGⅠ初勝利を狙うメイケイエール、前哨戦を勝利してきたナムラクレア、アグリ、ヴェントヴォーチェなど注目の馬が揃った。展開面に注目しながら予想していく。

オパールシャルム出走レースの前半3Fラップ,ⒸSPAIA


まずは今回逃げ宣言をしていて、メンバー構成的にも逃げる可能性が高いオパールシャルムの走りから展開面を考えていく。

前走オーシャンSではスタートから押していき、レイハリアとの激しい先頭争いで前半3Fのレースラップは11.7-10.4-11.3(33.4)とかなり速いペースが刻まれた。1400m戦の阪神Cでは13番枠からのスタートで内の馬を制してハナを取り切り、こちらも12.1-10.5-10.8(33.4)。馬場を踏まえてもかなり速い流れだった。

4走前のオパールSでは前の2頭と差のない3番手追走で、稍重馬場ながら12.0-10.8-11.0(33.8)を計時。最後に同コースの朱雀Sでは、時計が出やすい馬場状態とはいえ12.0-10.2-10.7(32.9)のハイペースで逃げていた。このように基本的には速めのペースを刻んでいる。今回も陣営が逃げの意向を明らかにしていることから、スローな展開になるとは考えにくい。

反面、今回はオパールシャルムが5枠10番で、もう1頭の逃げ候補アグリが自分より外の12番枠という並び。前半からそのほかの馬に競りかけられるとも想像しがたい。せいぜいスタートから多少押していく程度で、極端なハイペースを作ることもないだろう。よって4走前のオパールSに近い、前半3F34秒前後のミドル寄りのラップを刻むと読む。

昨年の高松宮記念は重馬場ながら前半3F12.1-10.3-11.0(33.4)で先行馬には厳しい流れになった。今年はそれより緩いラップになりそうで、狙いの中心は好位から抜け出せる馬にしていきたい。また、前半の流れが緩やかになることで、時計勝負にはならないであろう点も踏まえて予想したい。


おてんば娘、悲願のGⅠ初制覇だ

◎メイケイエール
オパールシャルムがつくるミドル寄りのペースの恩恵を最も受けそうなのはこの馬だ。高い先行力で無理せず好位に付け、そこから速い上がりを使うという王道の競馬がこの馬の強みだ。そのため、前残りが起こりやすく、折り合い面でのリスクが増すスローペースや、差し追込勢が台頭しやすい極端なハイペースではなく、ミドルペースでこそ最も力を発揮できる。

昨年は17番枠からのスタートで、レース時の馬場がイン有利であったことを踏まえれば0.1秒差の5着は高く評価できる。スプリンターズSでは大敗を喫したが外枠と間隔の詰まったローテが響いて本来の力が発揮できず。そこから2カ月近く間隔が空いた前走は、香港のルールで折り返し手綱を付けられず、本来不向きな右回りでもありながら日本馬で最先着した。能力に関してはこの路線では頭1つ抜けている。

中京芝1200mは最も合う舞台。3枠5番の理想的な枠、状態面も間隔を空けたことでしっかりと整った。軽い馬場の方がいいのは間違いないが、昨年のレースを見ても道悪が全くダメということもなく、能力の違いでカバーできる。ゲートが開かないとどうなるか分からないリスクはあるが、それを加味しても勝負する価値はある。

◯ロータスランド
昨年の2着馬。道悪はかなりのプラスだ。前走は出遅れから最後方の競馬になったが、本来のスタートや行き脚を考えれば1200mでも中団からの競馬は出来る。前回は状態面があまり良くなかったが、今回は良化が見られる。

▲キルロード
昨年の3着馬。時計勝負になると厳しいが、馬場が渋るならチャンスは十分にある。ペースも昨年より緩く前で残れる可能性もあると見る。パワフルに動かす和田竜二騎手とも合いそうだ。

△アグリ
前走は良馬場であったが、前半3F33.9秒の入りで快勝しており、今回予想されるペースならこなす可能性あり。馬場が渋るのも問題はなさそうで、この馬より前に行きたい馬も1頭のみ。番手の位置を取れれば。

×ナランフレグ
前走は状態面の問題が大きかったとはいえ、衰えは見られる。昨年ほどペースも向かない。

×ウインマーベル
枠は微妙だが、それ以外の条件はいい。人気が落ちるなら狙い目。

買い目としては◎の単勝、印を付けた馬への馬単で勝負。京大競馬研としては昨年のスプリントGⅠはともに的中することができた。ここも当てていきたいところだ。

▽高松宮記念予想印▽
◎メイケイエール
◯ロータスランド
▲キルロード
△アグリ
×ナランフレグ
×ウインマーベル

ライタープロフィール
京都大学競馬研究会
25年以上の歴史がある、京都大学の競馬サークル。馬主や競馬評論家など多くの競馬関係者を輩出した実績を持つ。また書籍やGⅠ予想ブログ等も執筆。回収率100%超えを目指す本格派が揃う。



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