5月だけで完封負け5試合の西武

西武がもうひとつ波に乗れない。4月25日に一度はロッテ、オリックスと並んで首位に立ったが、5月は4勝9敗1分けと負け越しており、借金生活に突入。5月4日の日本ハム戦、5日のオリックス戦、11日のロッテ戦、14日の楽天戦、17日の日本ハム戦と5月だけで完封負けが5試合もあり、さらに主砲・山川穂高が12日に登録抹消されたこともあって打線に活気がない。

そこで期待されるのがドラフト1位ルーキーの蛭間拓哉だ。開幕一軍に入ることはできなかったが、二軍でいずれもイースタン・リーグトップの打率.351、39安打、12二塁打をマーク。長打率.523は2位、出塁率.415は3位の好成績を残している。

蛭間は小学生時代に西武ライオンズジュニアでプレー。浦和学院高では夏の甲子園でベスト8入りし、高校通算28本塁打をマークした。

早稲田大では2年秋のリーグ戦最終週の早慶戦初戦で木澤尚文(現ヤクルト)から決勝ソロ、翌日も9回に逆転2ランを放ち、チームの逆転優勝に大きく貢献した。東京六大学リーグ通算13本塁打の実績を引っ提げてドラフト1位で入団したスラッガーだ。

イースタンでは1本塁打にとどまっているものの、16打点は勝負強さの証明。持ち前の広角打法で高打率を残しており、実戦派と言えるだろう。

右打者多い一軍への昇格はいつ?

15日には3、4月の二軍部門「走魂賞 supported by こんにゃくパーク」を受賞。一軍部門を受賞した中村剛也とともに、今季の西武打撃陣では数少ない明るい話題を提供している。

一軍は中軸に外崎修汰、中村剛也、マキノンら右打者が多いだけに、左打ちの蛭間を挟めばアクセントになるだろう。

どこまで通用するかは未知数だが、早く一軍でプレーしている姿を見てみたいと思わせるだけの逸材であることは確か。蛭間がチームの起爆剤となるその時を楽しみに待ちたい。

※成績は5月17日現在

【関連記事】
・西武・中村剛也、通算500本塁打へ「不惑」目前のペースアップ、清原・落合を上回る本塁打率
・西武ライオンズ歴代投手の通算勝利数ランキング、髙橋光成が50勝超えで現役トップ
・西武、攻守の要・源田壮亮不在はチャンス? 火花散る若獅子たちの遊撃争い