上位5番人気以内の勝負

チャレンジカップ(以下、チャレンジC)。重賞の名前としては非常にシンプルながら、なかなか的を射たネーミングだと感じる。年末に向けて盛りあがっていく競馬シーンのなかで、来年以降、トップ戦線へ挑戦したい馬たちが揃うからだ。これから先、未来への飛躍、そのきっかけをつかみたい。そんな挑戦者たちの賞金加算をかけた戦いもまた熱い。データは現条件になった2017年以降、6回分を使用する。

チャレンジCの人気別成績,ⒸSPAIA


トップ戦線の狭間に行われる重賞であり、戦力の比較が難しいメンバー構成になりやすい。波乱を期待したくなるところだが、1番人気【4-0-0-2】勝率、複勝率66.7%、2番人気【2-1-1-2】勝率33.3%、複勝率66.7%と上位人気は非常に堅実だ。若く勢いを感じる分かりやすい人気馬がその支持に応える場面が多く、2021、22年のソーヴァリアントによる連覇も数字を押し上げている。素直に軸は1、2番人気から選んでいこう。

その分、2、3着をひねりたいところだが、5番人気【0-1-2-3】複勝率50.0%と6番人気【0-0-0-6】の間に壁があり、8番人気以下で馬券になったのはたった2頭しかいない。基本は5番人気以内の上位拮抗戦だ。

チャレンジCの年齢別成績,ⒸSPAIA


「若く勢いがある人気馬」というのは、わかりやすく3歳を指す。【4-0-2-5】勝率36.4%、複勝率54.5%と好成績だ。もともとは9月に3歳馬が古馬に挑戦する重賞だったが、その意義は12月に移っても引き継がれている。今年も3歳馬が有望で、素直に狙った方がよさそうだ。古馬は4歳【2-2-2-14】勝率10.0%、複勝率30.0%、5歳【0-3-1-14】複勝率22.2%なので、こちらも基本は若さ優勢で考えよう。

阪神実績ならフェーングロッテン、マテンロウレオ

今年はダービー4着ベラジオオペラや天皇賞(秋)5着の4歳馬ガイアフォースあたりが挑戦者、来年に向けて飛躍したい馬のイメージに一致する。では好走パターンにどのぐらい合致するか、具体的にみていこう。

チャレンジCの前走クラス別成績,ⒸSPAIA


上記2頭が当てはまる前走GⅠは【1-1-3-5】勝率10.0%、複勝率50.0%と中心になる。その一方で条件戦組やOP・Lから転戦する馬も十分チャンスがあるので、しっかり見極めていこう。

チャレンジCの前走重賞の着順別成績,ⒸSPAIA


データが6年分しかなく分母が少ないので、あまり細かくせず、ざっくり前走重賞組でまとめてデータをみる。1、2着は【1-2-0-3】なので、重賞ではっきり好走した馬は間違いないが、3着出走なし、4着【0-0-0-3】、5着出走なしと惜敗組は微妙。であれば、6〜9着【0-3-1-12】複勝率25.0%、10着以下【2-0-3-10】勝率13.3%、複勝率33.3%と掲示板以下だった馬も良い。二桁着順からの反転攻勢もあり、重賞経験が豊富な馬たちも面白い。

チャレンジCの前走6着以下馬、クラス別成績,ⒸSPAIA


前走重賞6着以下だった馬のクラス内訳は、GⅢ【0-0-1-9】複勝率10.0%、GⅡ【1-2-0-9】勝率8.3%、複勝率25.0%、GⅠ【1-1-3-4】勝率11.1%、複勝率55.6%。基本はGⅠ、GⅡで負けた馬を狙いたい。ジャパンCを回避した天皇賞(秋)8着エヒトのほかに、ウインマイティー、フェーングロッテン、マテンロウレオらGⅡ二桁着順だった実績馬には注意が必要だ。内回り向きの先行力があるフェーングロッテン、阪神実績があるマテンロウレオの4歳勢は適性と年齢を考えるとマークしたい。

最後に前走3勝クラス【1-0-1-3】勝率20.0%、複勝率40.0%について。まさに挑戦者にふさわしい昇級初戦馬は狙いたくなるところだが、前走阪神だと【0-0-0-3】なので、リカンカブールはこれに一致してしまう。もちろん、たった3頭のデータなのでそこまで重視できないが、頭の隅に入れておこう。

チャレンジCのデータ、インフォグラフィック,ⒸSPAIA


ライタープロフィール
勝木 淳
競馬ライター。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて『築地と競馬と』でグランプリ受賞。主に競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』や競馬雑誌『優駿』(中央競馬ピーアール・センター)にて記事を執筆。Yahoo!ニュース個人オーサーを務める。新刊『キタサンブラック伝説 王道を駆け抜けたみんなの愛馬』(星海社新書)に寄稿。


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