米ツアー開幕戦で古江彩佳は4位と健闘

パリ五輪イヤーの2024年、ゴルフはフランスのル・ゴルフナショナルで男子が8月1日から4日、女子は8月7日から10日まで熱戦が繰り広げられる。

新型コロナウイルス禍で1年延期された2021年東京五輪は男子の松山英樹が4位と表彰台にあと一歩だった一方、女子の稲見萌寧は大逆転で出場切符をつかんで銀メダルを獲得した。

最大4人の出場枠となるパリの代表争いは世界ランキングを基に算定される五輪ポイントで6月下旬に決まる見通しだが、1月22日付の世界ランクで混戦の女子日本勢トップは17位のエース畑岡奈紗。2年連続国内年間女王で世界ランク20位の山下美夢有が2番手と代表入りの射程圏につける。

1月21日までフロリダ州オーランドのレークノナ・クラブ(パー72)で行われた米女子ゴルフツアー開幕戦、ヒルトングランドバケーションズ・チャンピオンズで日本勢最高の4位と健闘した古江彩佳は世界ランクを一つ上げて24位になり、激戦必至の情勢だ。

パリ五輪の女子ゴルフ代表争い


25歳の畑岡は東京五輪で9位。昨季は全米女子オープン選手権4位、エビアン選手権3位などメジャーで悲願の優勝まで迫りながら惜敗が続いたが、2年ぶりのツアー7勝目を見据える。

東京五輪でメダルを逃したリベンジへの思いも強いだろう。自身のSNSでは能登地震の被災者に配慮しながら、新年の決意として「今も被災地では余震も続き非常に大変な思いをされている方々も沢山いらっしゃいますが、少しでも皆さんに勇気を与えられるようなプレーが出来るよう精一杯頑張ります」とつづった。

笹生優花は日本国籍選択、稲見萌寧も大逆転狙う

国際オリンピック委員会(IOC)の出場規定によると、ゴルフは6月24日時点の世界ランクを基準に算定する五輪ポイント上位60人が出場権を得ることになる。①五輪ポイントランク15位以内は各国・地域で最大4人②16位以下は①の有資格者を含めて最大2人が出られる―という選考基準になっている。

東京五輪に出た女子は畑岡奈紗と稲見萌寧の2人。パリ五輪に向けては今季の活躍次第で3人以上が15位以内に食い込めば、代表枠が増えるチャンスも当然出てくる。

東京五輪にフィリピン代表で出場した22歳の笹生優花は日本国籍を選択し、パリ五輪は日本代表での出場を目指す。世界ランクは日本勢4番手の27位だが、2021年全米女子オープンを制覇した爆発力を秘めるだけに目が離せない存在だ。

2023年11月に日米両ツアーを兼ねたTOTOジャパンクラシックを制した24歳の稲見萌寧は現在世界ランク74位で日本勢では13番目に位置するが、前回の東京五輪でも国内5勝と猛烈な追い上げを見せて2番手で五輪切符をつかんでおり、再び土壇場で「大逆転ホームラン」の五輪切符を目指す。

過去最多9人の米ツアー組か、国内組か

今季の日本勢は過去最多の9人が米女子ツアーを主戦場にする。米ツアー6勝の畑岡奈紗、随一の安定感を持つ古江彩佳らに加え、2019年にツアー歴代最高のパーオン率を記録したショットメーカーの稲見萌寧、予選会を突破した西郷真央と吉田優利らも海外参戦。ツアー2年目の勝みなみと西村優菜は米国のコースにも適応が進み、メジャー制覇の経験がある実力者の渋野日向子らとともに楽しみな存在だ。

特に海外メジャー大会はポイント加算も大きく、代表争いを左右する可能性が高い。現在世界ランク100位の渋野日向子らの巻き返しも期待したい。

パリ五輪出場が懸かるシーズン開幕戦で4位と上々のスタートを切った23歳の古江彩佳は東京五輪で代表入りを逃した悔しさを忘れていない。自身のSNSで「少しでも明るいニュースを皆さんにご報告できるように、2024年も私にできることをコツコツと全力でがんばります」とコメントし、自分のペースを崩さず突き進むつもりだ。

国内組の動向も春から見逃せない。史上最年少での2年連続年間女王に輝いた22歳の山下美夢有は昨季の年間表彰式で、年間最優秀選手賞、69.4322での平均ストローク1位、賞金ランキング1位など「個人4冠」を獲得。

両親は北陸生まれで、能登半島地震の被災地へ日本赤十字社を通じて500万円を寄付したことも公表しており、今季は海外メジャーとパリ五輪を見据え「特別なシーズン」とプレーを通じて元気な姿を届ける覚悟を示している。

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